2023.09.21

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3PL (サードパーティー・ロジスティクス)とは?定義やメリットを解説します

倉庫のイメージ画像

自社の物流部門を第三者企業に委託する3PL(サードパーティー・ロジスティクス)は、物流業務の効率化・改善のほか、品質や顧客満足度向上に大きな影響を与えるため多くの企業で導入されています。
今回は3PLの定義や3PLを導入するメリット、鈴与の3PLサービスの強みについてわかりやすく説明します。

3PLとは?

近年、多くの企業で導入されている3PL(サードパーティー・ロジスティクス)とは、どのようなものを指すのでしょうか。まず、3PLの歴史と定義について説明します。

(1) 3PLの定義

3PLはthird party logistics (サードパーティー・ロジスティクス、以下3PL)の略で、物流部門の業務を第三者企業に委託する事業形態のことを指します。
国土交通省のホームページにおいては、3PLについて以下のように定義されています。

3PLthird party logistics)とは荷主企業に代わって、最も効率的な物流戦略の企画立案や物流システムの構築の提案を行い、かつ、それを包括的に受託し、実行することをいいます。」
▶参考:3PL事業の総合支援|国土交通省

荷主企業が本業である製品開発や販売戦略といった分野に経営資源を集中させていく上で、さまざまな消費者のニーズに適切に対応できる3PL企業に物流業務をアウトソーシングする傾向がますます拡大するものと予想されます。

(2) 3PLの歴史

3PLは1990年初頭にアメリカやヨーロッパを中心とした欧米諸国で広がりを見せ始めた概念です。
欧米諸国では、専門分野を専門業者に委託するという考えが一般的であったことから、3PLについても早い段階からスムーズに社会に浸透していったとされています。

一方で、日本では、自社業務の一部を他社に委託することに抵抗感を感じる人も少なくなく、3PLが受け入れられるまでには時間がかかりました。そのため、実際に日本で3PLが浸透し始めたのは1990年代後半以降とされています。

物流領域に関する内容やフルフィルメントについては以下のコラムで解説しています。▶コラム:「販売物流」だけじゃない!4つの物流について解説します! コラム:フルフィルメントとは?用語の意味とEC・通販市場について解説します!

3PL導入のメリット

物流においては、商品を問題のない状態で遅滞なく届けることが最優先事項となりますが、実現のためには多くのコストや人材育成の労力がかかります。
3PL事業者に一括して物流業務を委託することで、物流コストの削減や、高品質の物流を実現できるほか、経営資源を本業に集中させることができます。
3PLを導入するメリットには、次の5つが挙げられます。

  1. 本業への専念
  2. 物流コストの削減
  3. 物流効率の向上
  4. 物流品質の向上
  5. 販路の拡大

以下、具体的にこれら5つのメリットについて説明します。

(1) 本業への専念

物流業務の全般または一部を3PL事業者に委託することで、商品の販売や研究開発といった本業への専念が可能となります。
企業にとって負荷がかかりがちな物流業務を高い品質のまま滞りなく実行できることで、本来の業務に集中することができ、ビジネスチャンスの拡大や業務効率化を見込むことができます。

(2) 物流コストの削減

3PL企業は、全国に保有する物流倉庫を活用し、荷主企業にとって最適な物流拠点を提案します。また、物流システムの活用や倉庫内作業の機械化により、省人化・業務の効率化を実現する仕組みを整えています。3PL企業が物流業務を受託し効率的な物流を構築することは、物流コストの最適化に繋がります。
また、倉庫やトラックといった固定資産を所有しなくても良く、物流に従事する従業員も自社で抱えておく必要がないため、固定費を変動費に変更することができ、コスト圧縮を実現することができます。

(3) 物流効率の向上

3PL導入により、ノウハウのある事業者が物流を管理することで生産性が向上し、さらに多くの商品を配送することが可能となります。
物量が増える繁忙期やセールの対応も可能となることから売り上げアップも期待できます。

(4) 物流品質の向上

物流のプロである3PL事業者による配送や納品、在庫管理により、物流品質の向上が期待できます。高い物流品質が期待できることから、顧客満足度の向上にも繋がっていくでしょう。
特に、EC・通販の場合は、お客さまの元に商品が直接届くので物流の品質が企業の評価にも影響します。
▶コラム:EC・通販物流サービスをアウトソーシングするメリットとは?

(5) 販路の拡大

3PL事業者に物流業務をアウトソーシングすることで、EC・通販事業など新たな分野への販路拡大が期待できます。
物流業務の負荷が課題となり販路の拡大を妨げている場合や、販路を拡大したものの物流業務の負荷が増加し本業に専念できず売り上げが増やせていない場合も、3PL事業者に物流業務をアウトソーシングすることで解決します。
販路の拡大にも対応できるよう、BtoB向け、BtoC向けの在庫を一元管理できる3PL事業者にアウトソーシングすると良いでしょう。
▶コラム:物流コスト削減に繋がる!BtoB・BtoC在庫一元管理のメリットとは?

鈴与の3PLサービスの強み

鈴与は、雑貨や自動車部品に加え、より精度の高い管理が求められる化粧品や医療機器、ワインといった商材に特化した3PLサービスを展開しています。
鈴与の3PLサービスの強みを3つご紹介します。

(1) 徹底的な品質へのこだわり

鈴与の全国の物流センターでは、作業手順書やマニュアルの作成、作業スタッフへ教育をしっかり行うことで、作業標準化に取り組んでいます。こうした取り組みにより、出荷精度は99.999%を誇り、高品質な物流サービスを提供しています。
また、拠点のネットワークを活かし、物量が急激に増えるなど物流波動が生じても品質を落とさない体制を構築することでお客さまの事業・売上拡大を支援しています。

(2) 細かな流通加工も対応

鈴与では、お客さまのニーズに合わせた流通加工作業にも柔軟に対応します。化粧品をはじめとする商品のセット組みやラベリング、同梱物の封入、ラッピングなど多種多様な作業の対応実績があります。医療機器や化粧品の製造業ライセンスを保有した倉庫もありますので、検品やラベル貼付などの製造作業も同一倉庫で対応が可能です。
流通加工のみ別の会社に委託する必要がないため、無駄な横持ちコストが発生しません。
入出荷、保管だけでなく、流通加工作業もお任せいただけるので、物流管理コストだけでなくリードタイムの削減にも貢献します。

(3) 物流システム・機械の活用

鈴与では、これまでのDC倉庫運用実績を基に、お客さまが必要としている機能を備えたWMS(倉庫管理システム)を自社開発し、入出荷や在庫情報を管理しています。そのほかにも、在庫状況をお客さまがインターネット上でリアルタイムに確認できる在庫・入出荷状況確認システムや、受発注管理システムもご提供しています。
また、お客さまの物流に応じて、自動梱包機やAGVなどの機械を活用したご提案も行っています。
物流システムや機械の活用においても、お客さまのニーズに合わせたご提案を心掛けています。

このように、物流のプロである3PL事業者に物流業務をアウトソーシングすることにより、さまざまなメリットが得られます。
物流コストの削減や物流の品質向上が可能となり、経営資源が有効活用できるようになる点も、3PLを導入する利点と言えるでしょう。

鈴与は、お客さまのご要望に合わせて最適な物流サービスをご提供しています。自動車部品や雑貨、またより高い品質での管理が求められる化粧品・健康食品、医療機器、ワインなど商材に特化した3PLサービスを展開しています。詳しくは、サービスページまたは商材ごとの導入事例をご覧ください。
▶サービスページはこちら

3PL企業への物流アウトソーシングをご希望の際は、ぜひ鈴与の3PLサービスの活用をご検討ください。
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