2021.01.13
- 3PLソリューション
倉庫の最適立地とは?物流拠点の見直しにおけるポイントをご紹介

物流拠点を見直す時、または新たに物流拠点を検討する際、どのようなポイントに着目して拠点を選定したら良いのでしょうか。
今回は、物流拠点の見直しにおけるポイントや、拠点見直しの事例、鈴与の最適立地シミュレーションについてご紹介します。
▶物流コスト見直し・適正化の方法
物流拠点見直しのポイント:物流センターの最適立地とは
物流コストを見直す際には、まず物流コストの構成と売上高物流コスト比率を把握する必要があります。どの工程にどれだけ物流コストがかかっているかを算出し、コスト比率が高いところを見直す、というのがポイントになります。JILSによる物流コスト調査の物流機能別構成比の結果を見ると、「輸送費が55.2%、保管費が15.7%」となっており、保管コストと輸送コストが全体の7割を占めていることが分かります。つまり、物流コストを適正化するには、物流コストの多くを占めている、保管コストと輸送コストの見直しを行うことが重要と言えるでしょう。

物流コストの7割を占める保管コストと輸送コストは、物流拠点の立地によって大きく変化します。2つのコストを適正化できる立地とはどのような立地でしょうか。
例えば東京から福岡に倉庫の立地を変更した場合、確かに保管コストは抑えられますが、納品先が関東に多いと、今度は輸送コストが上がってしまいます。
これには「保管コストを抑制するとともに、輸送コストの低減を実現することができる、物流拠点の最適立地」を検証することがポイントとなります。物流拠点は調達先また納品先のどちらかに近い立地に構えるのが一般的ですが、調達頻度・納品頻度や物量を鑑みて、輸送コストをミニマイズできる立地を検討する必要があります。
EC・通販物流においては、配送コストの割合がさらに大きくなります。EC・通販物流の最適立地については下記のコラムで詳しくご説明しています!
▶コラム:EC・通販物流における倉庫の最適立地とは?
物流拠点見直しの事例
ここでは、物流拠点の立地を見直した事例をご紹介します
(1)都市部から地方への拠点変更
関東から関西までに約70%の人口が集中しているので、一拠点から全国に配送する場合は物流センターを日本の中心である東海地方に置くと、配送コストを低減することが出来ることがあります。スペース規模感によっては都市部よりも坪単価が安価なことから関東に拠点を置くよりも保管コストを抑えることが可能です。納品リードタイムについても翌日配送エリアはほぼ変わりません。
鈴与は本社が静岡にあり、東海エリアに多くの拠点がございます。全国に自社の物流センターがございますので、お客さまにとってコストメリットのある拠点でのサービス提供が可能です。
▶資料:3PL拠点一覧
(2)BtoB・BtoC倉庫の集約
BtoBとBtoCの出荷対応倉庫が分かれている場合、一括対応ができる拠点に集約する方法もあります。在庫を一元管理することにより横持コストを削減でき、保管スペースの削減や管理業務の効率化に繋げることができます。
その他、国内と輸出など出荷対応拠点が異なる場合も同様に、拠点を集約することでメリットが得られます。
鈴与ではBtoB・BtoCの入荷から出荷まで一元管理が可能です。
▶コラム:コストも手間も削減!BtoB・BtoC一元管理のメリットとは?
(3)東西二拠点化
物流センターを複数構えることによって、配送料の低減、翌日配達エリアの拡大が期待できます。さらに、昨今台風などの災害による被害を鑑みて、BCP対策としても有効です。
二拠点化にすることでコストアップを懸念される事業者さまもいるかと思いますが、ある一定規模になれば、配送料を抑えられるため、物流コスト全体を下げることが可能です。
また、メインとなる物流拠点に加え、納品先さまの近隣に配送拠点を設けるサブデポサービスもご提供しています。
▶サブデポサービスページはこちら
鈴与の最適立地シミュレーション
拠点の見直しの事例をご紹介しましたが、「本当に拠点の立地を見直し・変更することで物流コストを適正化できるのか分からない」、「本当にコストが最適となる立地になっているのか不安だ」、と思われる方もいるのではないでしょうか。
もちろん、出荷・入荷物量から輸送コストを算出し、保管コストと合わせて、コスト試算をすることもできますが、かなりの手間がかかってしまいます。
鈴与では、独自で開発した最適立地シミュレーションシステムを活用し、お客さまごとに最適な物流拠点の検証を行っています。お客さまから物流情報(出荷物量や入荷物量など)をいただければ、鈴与の全国約140か所の倉庫から、物流コストと納品リードタイムが最適となる拠点を算出することが可能です。

物流コストを適正化したいが何をすればいいのか分からない、物流拠点の立地の見直しをしたいがどうしたらいいか分からない、といった課題・お悩みをお持ちのお客さまは、ぜひ一度鈴与にお問い合わせください。
お客さまの現在の物流情報をお伺いし、最適立地のご提案をさせていただきます。
最適立地シミュレーションについて詳しく知りたい方、物流コストの適正判断ポイントを知りたい方には、物流コスト見直し・適正化の方法についてまとめた資料をご用意しています。ぜひご確認ください。
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