2026.08.02

  • 3PL基礎知識

物流コストが気になる方必見!倉庫の保管料の計算方法とは? 

倉庫のイメージ画像

倉庫で荷物を保管する場合、必ず発生する費用の一つとして「保管料」があります。
今回は保管料の料金体系や計算方法、コストの見直し方法について解説します。
倉庫の保管料は、保管する物量だけでなく、料金体系や在庫の動きによっても変わります。個建て料金と坪貸し料金の特徴や計算方法を理解し、自社の保管状況に合った契約になっているか確認することが、物流コスト見直しの第一歩です。
▶資料:物流コストの見直し・適正化の方法

倉庫の保管料は物流コストの約16%

保管料は物流コスト全体のどれくらいを占めているの?
物流コストは、輸送費や保管費、包装費、荷役費、物流管理費などで構成されています。
JILS(日本ロジスティクスシステム協会)の物流コスト調査によると、2020年度の全業種における物流コストの物流機能別構成比は、以下の通りです。

費用区分 構成比
輸送費 59.0%
保管費 16.4%
その他(包装費・荷役費・物流管理費) 24.5%

この結果から、物流コストのうち保管費は約16%を占めていることが分かります。
輸送費と比較すると保管費の割合は小さいものの、保管する物量が多い場合や長期間保管する在庫がある場合は、保管料の見直しが物流コストの削減につながる可能性があります。
保管料を見直す際には、単に倉庫料金を比較するだけではなく、在庫量の適正化や保管効率の向上、物流倉庫の立地なども含めて検討することが重要です。
▶参考:JILS(日本ロジスティクスシステム協会)「物流コスト調査」

物流コスト全体の見直しについて詳しく知りたい方は、以下の資料もご活用ください。
▶資料:物流コストの見直し・適正化の方法

個建て料金と坪貸し料金の違いとは?

個建て料金は保管する商品の個数などに応じて料金が変動する方式、坪貸し料金は使用する倉庫面積に応じて料金が決まる方式です。

比較項目 個建て料金 坪貸し料金
料金の基準

商品の個数や保管積数

使用する坪数
基本的な計算 単価×保管積数 坪単価×使用坪数
料金の変動 入出庫量や在庫数に応じて変動 契約坪数に応じて固定される場合が多い
特徴 物量に合わせて費用を変動させやすい 必要な保管スペースを確保しやすい

※実際の契約条件は物流会社や倉庫によって異なります。

(1)個建て料金
「貨物一個あたりの単価」×「保管積数」が月間の保管料となります。

(2)坪貸し料金
「坪当たりの単価」×「使用した坪数」が月間の保管料となります。

その他にも

  • 1m2(立方メートル)あたりの"容積建て保管料"
  • 1パレットあたりの"パレット建て保管料"
  • 1tまたは1kgあたりの"重量建て保管料"

など、さまざまな料金体系があります。

個建て料金と坪貸し料金の計算方法

個建て料金は在庫数や入庫数などをもとに算出し、坪貸し料金は使用坪数に坪単価を掛けて算出します。ここでは、個建て料金で用いられる三期制と、坪貸し料金の具体的な計算方法を紹介します。

(1)個建て料金

保管料の計算方法としては、1ヵ月単位、三期制などがありますが、ここでは代表的な三期制についてご説明致します。
三期制では、1ヵ月を3つの期間に分けて、
a.第1期:1日~10日、b.第2期:11日~20日、c.第3期:21日~末日
として、それぞれの期で保管料を計算します。
1期あたりの保管料:保管数(前期末在庫数+今期入庫数)×保管単価

【3期制の計算例】

3期制の計算例を示す表

1期当たりの保管単価を100円/個とする場合、上の図に基づいた保管料の算出方法は次の通りとなります。
第1期:保管数5個(前月末在庫繰り越し数5+第1期入庫数0)×100円 =500円
第2期:保管数6個(第1期在庫数2+第2期入庫数4)×100円 =600円
第3期:保管数7個(第2期在庫数6+第3期入庫数1)×100円 =700円
月間 :(第1期)500円+(第2期)600円+(第3期)700円 =1,800円
保管数を計算する時のポイントは、「前期末在庫数+今期入庫数」で算出することです。
三期制の場合、期中どの時点で保管が始まっても1期分の料金がかかるので注意が必要です。

(2)坪貸し料金
坪貸し料金の場合はシンプルに以下の計算式で算出されます。
保管料 : 使用坪数 × 坪単価

【坪貸しの計算例】
保管坪数400坪、坪単価5,000円/月の場合、400坪 ×5,000円 = 2,000,000円/月 が保管料となります。
坪単価はマンションなどの不動産と同様に、立地や建設年数によって金額の相場が異なり、首都圏やアクセスの良いエリア程高額になる傾向があります。物流倉庫の見直しを行う際は、エリアの相場を確認した上で検討することをおすすめ致します。

鈴与はお客さまの物流課題を解決する提案だけでなく、物流全体を見える化し、顕在化している物流課題に対してご提案から改善まで対応しています。
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三期制を使うメリット・デメリット

物流業界ではよく使われる計算方法である三期制は、商品を預ける荷主側にとっては実際に動きのあった物量に応じて料金を支払えばよいので、コストを変動費化できるというメリットがあります。また、冷蔵・冷凍倉庫は、3期制ではなく2期制を用いられることがあります。

一方で荷動きが活発なケースでは三期制の料金体系を適用すると、実際に使用する坪数よりも料金が高くなる可能性があります。
そのような場合、使用坪数を固定した料金体系への見直しによって、物流コストを低減できる可能性があります。

保管料・物流コストを見直すポイント

保管料を見直す際は、保管単価だけでなく、料金体系が自社の在庫量や入出庫の頻度に合っているかを確認することが重要です。また、在庫量や保管スペース、物流倉庫の立地なども含めて確認することで、物流コスト全体を削減できる可能性があります。
物流コストを見直す際は、以下のようなポイントを確認しましょう。

① 自社の物量に料金体系が合っているか

個建て料金と坪貸し料金では、料金の算出方法が異なります。在庫量や入出庫の頻度などを確認し、自社の物流特性に合った料金体系になっているかを確認しましょう。

② 不動在庫や余剰スペースがないか

長期間動いていない在庫や、実際の物量に対して広すぎる保管スペースを抱えている場合、不要な保管コストが発生している可能性があります。在庫量や使用スペースを定期的に見直すことが重要です。

③ 物流倉庫の立地が適切か

保管料だけでなく、物流コストの中で大きな割合を占める配送料もあわせて確認することが重要です。納品先や配送エリアに対して物流倉庫の立地が適しているかを見直すことで、輸配送コストを削減できる可能性があります。

④ 自社運営とアウトソーシングを比較する

自社で倉庫を運営している場合は、物流業務を外部へアウトソーシングした場合のコストと比較することも一つの方法です。保管料だけでなく、作業費や人件費、設備費、配送費なども含めて物流コスト全体で比較しましょう。


鈴与の3PL物流サービス

鈴与では、全国約150カ所の物流センターネットワークを活用し、お客さまの商材や納品先、物量などに合わせた物流体制をご提案しています。
保管料だけでなく、倉庫内の作業や配送、物流倉庫の配置なども含めて物流全体を見える化し、物流コストの見直しをご支援します。
「現在の保管料が適正か分からない」「物流倉庫を見直したい」「自社物流からアウトソーシングへの切り替えを検討している」といったお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。

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