2024.10.10
- 海外事業
中国から日本への輸入を効率化!鈴与のバイヤーズコンソリデーションの活用例をご紹介します!
2013年に中国はアメリカを抜いて日本にとって最大の貿易相手国となり、今もその地位を保っています。衣類から家電、携帯部品まで幅広い製品が輸入され、中国からの輸入品は私たちの生活において欠かせない存在になっています。
しかし、中国からの調達には品質管理や通関手続きなど、多くの注意点があります。特に複数のサプライヤーとのやり取りは企業にとって大きな負担です。今回はこうした課題に対するソリューションである、鈴与が提供する「バイヤーズコンソリデーション」をご紹介します。
バイヤーズコンソリデーションとは?
バイヤーズコンソリデーションとは、複数のサプライヤーからの製品を一つの倉庫に集約し、まとめてコンテナに積んで輸送するサービスです。通常の調達では、各サプライヤーからの輸送は個別に行われるため、書類のやり取りや良品・不良品の対応、通関手続きなど、多くのコミュニケーションが必要となり、管理が複雑化します。
しかし、バイヤーズコンソリデーションを利用することで、お客さまの窓口は鈴与に一元化され、複数のサプライヤーとの個別の調整にかかる時間とコストを大幅に削減できます。
バイヤーズコンソリデーションを活用する3つのメリット
鈴与のバイヤーズコンソリデーションの活用には多くのメリットがあります。今回は代表的な3つのメリットをご紹介します。
(1) コストの低減
通常、輸入時にはサプライヤーごとに別々の通関手続きを行う必要があり、それぞれの輸入で通関費用が発生します。
バイヤーズコンソリデーションを活用することで、中国からまとめて出荷を行うため、貨物と書類を一本化することができます。そのため、個々に輸入する場合と比較して輸送および通関コストの削減と、個別の輸入通関手続きが不要となることにより、書類や手続きの簡素化が可能です。
*日本側でまとめ輸入申告(1件で申告)をするには、所轄税関からの事前承認が必要です。
(2) 業務の効率化
バイヤーズコンソリデーションと鈴与の倉庫を活用することで、製品を個々に輸入する場合と比較し、輸入管理担当者さまのプライヤーとのやり取りの負担が大幅に軽減されます。日本にいながらも在庫や輸送の状況を把握することができるようになるため、在庫切れや過剰在庫といった問題を回避し、効率的な管理が可能となります。
(3) 輸送ダメージの低減
複数のサプライヤーから個別にLCL(※)で輸送する場合、他の荷主の貨物との合積みによる損傷など、輸送中にダメージが発生するリスクが高まります。しかし、バイヤーズコンソリデーションを利用することで、お客さまが輸入する各サプライヤーの製品のみを一つのコンテナにまとめることができ、ダメージリスクを低減することが可能です。
※LCL:コンテナ1本に満たない貨物を、他の荷主の貨物とコンテナを共有して輸送する方法です。輸送コストを抑えられますが、合積みによる損傷や紛失のリスクが高まります。
バイヤーズコンソリデーションの活用例
顧客概要
業種:製造業
製品:自動車部品
お客さまの課題
・中国側の出荷状況が把握しにくく、実在庫の把握が難しい
・中国側で検品ができず、不良品が輸送されることがある
・中国のサプライヤーからの出荷から日本の工場への納品までの輸入業務が煩雑で、トレースが困難
・サプライヤーごとに個別に輸出されるため、輸入管理担当者の負担が大きい
鈴与からのソリューション提案
物流コスト削減や輸入管理担当者の負担軽減、在庫状況のトレーサビリティの向上のため、鈴与の倉庫管理システムを利用した中国国内の倉庫でのバイヤーズコンソリデーションをご提案した。
これによって、サプライヤーごとに個別に輸出されていた製品をまとめて輸送することが可能となったため、物流コストの削減と輸入担当者の業務負荷の軽減に繋がった。また、中国の倉庫での一時保管時に検品を行い、不良品の出荷を防ぐことができた。
さらに、鈴与が提供している倉庫管理システム「Cargo Master」や船積情報確認システム「LTS」の利用により、日本にいながら製品の中国側在庫状況や到着予定を確認でき、的確な人員手配や生産管理を実現できるようになった。
鈴与の倉庫管理システム「Cargo Master」については、こちらのコラムで詳しく解説しています。
▶コラム:物流情報システムで物流管理業務の負荷軽減と効率的な倉庫管理を実現!
鈴与の輸出入情報連携プラットフォーム「LTS」については、こちらのページで詳しくご紹介しています。
▶輸出入情報連携プラットフォーム
まとめ
今回ご紹介した鈴与のバイヤーズコンソリデーションは、多くのお客さまの困りごとである輸入に伴う物流コスト削減を実現するためのソリューションとなっています。
鈴与では他にもさまざまなサービスを提供しておりますので、中国における物流に課題を感じている方はぜひお気軽にご相談ください。
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