2023.07.06

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物流の2024年問題とは?今からできる対策事例とソリューションをご紹介!

道路の写真

2024年4月以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されます。現行の輸送方法が今後も継続可能か検証はお済みでしょうか?
この度、現在の輸送に懸念がある方向けに今からでも間に合う対策をご紹介する資料を新規公開しました!(2023年12月)
下記から無料ダウンロードに進めます。ぜひご活用ください!

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本コラムは、2024年問題とは、2024年問題の背景と荷主企業に及ぼす影響、対策事例、鈴与のソリューションをご紹介します。
資料にしかない情報、本コラムにしかない情報がありますので、ぜひ2つ併せてご覧ください!
今すぐソリューションを見たい方はこちらから遷移できます。

物流の2024年問題とは?

2024年問題とは、働き方改革関連法によって202441日以降、自動車運転業務の年間時間外労働時間の上限が960時間に制限されることによって発生する問題の総称のことです。

働き方改革関連法により一部の例外を除いて、大企業では20194月より、中小企業では20204月より、時間外の上限規制が適用されています。一方、"自動車運転の業務"に関しては、この規制が5年間猶予され、20244月からの適用となっています。この猶予期間後、"自動車運転業務"の規制は以下の表の通りとなります。
自動車運転業務の規制についてまとめた表
▶参考:「働き方改革」の実現に向けて-政省令告示・通達 |厚生労働省

物流の2024年問題がもたらす荷主企業への影響

では、具体的に物流会社へ輸配送を委託している荷主企業にはどのような影響があるのでしょうか。

(1) 物流費の値上がり

時間外上限規制により、ドライバーの総稼働時間は減少するため、例えば、113時間働いていたドライバーの稼働が11時間(▲2時間/日)になると、単純計算で輸送力は約15%減少することになります。結果、国内全体の輸送力が減少し、需給バランスが崩れることから、物流費の値上がりが見込まれます。また、時間外労働の減少=ドライバーの収入減となった場合、人材が他社・他業界に流出する可能性があるため、物流会社はドライバーの給与をベースアップする必要があります。結果として荷主企業に対して運賃改定する動きに繋がります。

(2) 輸送距離の制限

トラックドライバーの労働時間・拘束時間の制限に伴い、現状は問題無く輸送できている長距離輸送が対応できなくなる可能性があります。一定の距離以上の輸送の場合、コンプライアンスを理由に物流会社から輸送を辞退され、商品を運ぶことができないという事態にもなりかねません。

(3) 集荷時間の前倒し

時間外労働の発生を避けるため、物流会社は集荷時間を現状より前倒しすることが考えられます荷主企業は商品をより早く出荷できるようタイムスケジュールの見直しを迫られることになります。

物流の2024年問題への対策事例

2024年問題に対しては、物流会社と荷主企業が協力して対応することが重要です。例えば、以下のような対策は荷主企業の協力なくしては実現できません。

(1) 納品頻度、納品ロットの見直し

ドライバーの稼働時間が減少するなか、輸送力を確保するには、ドライバーの一人当たりの生産性を向上させる必要があります。そのためには、納品頻度を見直し1回の輸送で運ぶ納品ロットを大きくすることが有効です。

(2) 付帯作業の効率化

ドライバーの労働時間は運転時間だけでなく、積卸作業のような付帯作業の時間も含まれます。現状、手作業によるバラ積バラ卸で輸送している場合、パレット化することで大幅な時間短縮が見込まれます。

2024年4月以降も持続可能な物流を実現するためには 、上記のような対策に加え、輸送方法そのものを見直すことも必要です。

鈴与のソリューション

2024年問題に有効な鈴与のソリューションをご紹介します。

(1)中継輸送の導入

中継輸送は、輸送行程を複数のドライバーで分担、中継地点でトレーラーシャーシを交換するため、今後、コンプライアンス運行が難しくなる長距離輸送にも対応可能です。
鈴与は本社が所在する静岡県内を中心に中継拠点を多数構えていますが、さまざまな発着地の中継輸送に柔軟に対応するため、中継拠点の更なる拡充を進めています。7月に裾野市に中継拠点を新設、9月には藤枝市へも新設いたしました。
▶拠点の詳細と導入事例はこちら


(2)フェリー輸送の導入

フェリー・RORO船を活用した海陸一貫輸送へのモーダルシフトも長距離輸送に有効な手段です。鈴与は北海道から九州まで全国の航路に対応しており、年間輸送実績は60,000本超と業界トップクラスです。フェリー輸送のご提案で、静岡県~福岡県(約950km)の長距離輸送のコンプライアンス運行を実現しました。詳細は以下ページでご覧いただけます。
▶事例はこちら
また、中ロット貨物(3t~15t)に対応した九州発の中ロット輸送サービスも提供しております。コンプライアンス面から4t車による長距離輸送の見直しや、BCPの観点からJR貨物からの切替をご検討されているお客さまに最適なサービスです。
▶資料:フェリー輸送サービス

(3)内航コンテナ船の導入

鈴与は、JR貨物やフェリー輸送での輸送が難しい危険物や再生資源、バラ貨物などの長距離輸送に対応した「はこ廻船サービス」を提供しています。はこ廻船サービスではコンテナ船を利用し、輸送の大部分を海上輸送で無人航送するため、20244月以降も安定して長距離輸送に対応可能です。

(4)共同配送の活用

共同配送とは、複数の荷主の商品を積み合せて配送することにより、効率的な配送を実現する輸送方法です。共同配送を利用することで、各荷主が別々に手配している車両台数を削減することができます。鈴与では、食品や雑貨などの共同配送サービスを提供しています。
また、関東エリアや中京エリアに食品専用の物流センターを構えており、食品配送サービスと組み合わせた
食品配送型DCのご提案も可能です。236月に小牧物流センター2号棟が稼働、241月には厚木物流センターが稼働予定です。
▶小牧物流センター(愛知県小牧市)

共同配送については以下のコラムでも詳しくご説明しています。
▶コラム:「共同配送」とは?メリット・デメリットを知って2024年問題に備えませんか?

(5)倉庫拠点の見直し-サブデポ・VMIセンターの導入

工場や倉庫から遠隔地の納品先へ、路線便を使用し多頻度小ロットで輸送している場合、遠隔地に在庫拠点としてサブデポやVMIセンターを構え、在庫拠点まではトレーラーで大量一括輸送し、そこから各納品先へ小ロットで配送する物流をご提案しています。
納品先と物流拠点がかなり離れているお客さまにとって、納品先の近くに配送拠点を別途設けることは配送リードタイムの削減に繋がります。
また、2024年問題の解決に繋がるだけでなく納品時のダメージを軽減できるなどさまざまなメリットがあります。
鈴与のサブデポサービスについて詳しく知りたい方は以下からご覧いただけます。
▶サブデポサービス

鈴与のVMIセンターの特徴を知りたい方は以下からご覧ください。
尼崎物流センター(兵庫県尼崎市)
▶福岡物流センター(福岡県福岡市)


残り4ヶ月を切った2024年問題への対策の重要性がお分かりいただけたでしょうか。現在の輸送方法や物流体制に不安・課題がある方は、ぜひ鈴与へご相談ください。お客さまに最適なソリューションをご提案させていただきます。

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