2024.09.20
- 海外事業
マレーシアの物流担当者さま必見! 鈴与のマレーシアでの物流サービスについてご紹介します
マレーシアは経済成長が著しいASEAN諸国の中でも、シンガポール、ブルネイに次いで3番目に一人当たりの所得の高い国です。
製造業やサービス業を中心に多くの日本企業が進出し、生産拠点や販売市場として重要視されています。
その中で、鈴与は2017年に現地法人を設立し、お客さまに幅広い物流サービスを提供してきました。マレーシアの物流事情に精通したスタッフが、お客さまのニーズに合わせた物流ソリューションをご提案し、多くのお客さまの事業展開をサポートしています。
このコラムでは、鈴与のマレーシアにおける物流サービスの特徴について詳しく解説します。
ページ目次
マレーシアの物流事情
マレーシアは、東南アジアの中心に位置し、タイ・シンガポールなどの周辺国への陸上輸送が容易な地理的環境にあるため、ASEAN地域の物流ハブとして大きな役割を果たしています。また、日本と比べて豊富で安価な労働力を求めて、多くの日系企業が進出しています。
一方で、近年の人件費・倉庫費用の高騰や海上運賃の上昇、海上輸送におけるリードタイムの長さなどの世界各国で発生している問題は、マレーシアに進出している多くの企業の間でも課題となっています。
鈴与マレーシアの2つの注目サービス
鈴与はマレーシアに進出している企業が抱える物流課題を解決できる、さまざまなサービスを展開しています。
その中でも、今回は「クロスボーダー輸送」と「ジョホールバルDC」をご紹介いたします。
①クロスボーダー輸送
四方を海に囲まれた島国である日本と世界各国との間の輸出入では、海上輸送、航空輸送が利用されています。しかし、インドシナ半島の南部に位置するマレーシアからは、タイやシンガポールをはじめとする東南アジア各国へ陸路で貨物を輸送することができます。そのため、トラックによるクロスボーダー輸送も東南アジア各国間の主要な物流網となっています。以下にてクロスボーダー輸送のメリットを見ていきましょう。
(1) リードタイムの短縮
例えばマレーシアからタイに貨物を輸送したい場合、海上輸送ではリードタイム(発送から受取まで)が約12日かかるのに対し、鈴与のクロスボーダー輸送ではわずか3日間での輸送が可能です。
これにより、マレーシア・タイ間の国際輸送の納期短縮を図ることができるため、在庫の削減や商品の迅速な市場投入などのメリットがあります。
(2) 輸送日程の柔軟性
海上輸送では船の出港日が限定されているため、船のスケジュールに合わせた出荷をする必要があります。また、出港予定日の数日前にカット日が定められていることもあり、輸送日程の調整が難しいことが利用の際のデメリットとなっています。
これに対して、クロスボーダー輸送ではカット日は特に設定されておらず、2日前までトラックの予約を取ることができるため、必要なタイミングで必要な物量の配送を手配することが可能です。これにより、お客さまの輸送のスケジュールの柔軟性が向上し、突発的な輸送需要にも対応できます。
※カット日:海上輸送においてコンテナを港に搬入する期限日を指します。
鈴与のクロスボーダー輸送の強み
- マレーシア・タイ国境でコンテナ積み替えを行うヤードおよび倉庫施設を保有している
- AEO(認定事業者)を所有
- 300台以上の多数の車両を保有し、輸送量が多い時期も柔軟な輸送サービスを提供
- トレーサビリティに優れ、輸送状況をGPSで把握可能
活用例
クロスボーダー輸送は製造メーカーさまを中心にさまざまなお客さまに活用いただいております。以下にその一例をご紹介いたします。
業種:製造業
製品:自動車部品
お客さまの課題
海上輸送による納期の遅れを見越して安全在庫を多く持つ必要があり、その保管のために外部倉庫を使用することで発生する物流コストが課題となっていた。
鈴与からのソリューション提案
必要以上の在庫を減らせるよう、リードタイムの安定性と納期短縮ができるクロスボーダーをご提案。これにより納期が短縮されたため、外部倉庫を利用する必要がなくなり、物流コストの削減と在庫管理の効率化が実現した。
②ジョホールバルDC
鈴与は、マレー半島の最南端に位置し、シンガポールのすぐ北にあるジョホールバルにて倉庫・DC事業を展開しています。ジョホールバルに倉庫・DCを置くことで、シンガポール国内への輸送のコスト削減につなげることが可能です。以下にその特徴とメリットをご紹介します。
(1) シンガポールへの低コストでの輸送
ジョホールバルはシンガポールから約40kmの距離に位置しているため、シンガポール国内の倉庫で保管し、配送を行う場合とほぼ変わらないリードタイムで、シンガポール各地まで輸送することが可能です。加えて、シンガポールに倉庫を持つよりも人件費が安く、トータルコストを20%程度削減することができます。さらに鈴与は、港に近いフリーゾーン内に協力会社の倉庫を保有しています。シンガポールへ渡る橋へも近い立地のため、スピーディーな出荷が可能です。※ジョホールバルからシンガポール各地まで約40kmのため、配送日数も約1日と、シンガポール国内で在庫を保管する場合と比べても配送期間に引けを取りません。
(2) 非居住者在庫の運用
ジョホールバルDCの活用例として、非居住者名義による在庫運用が挙げられます。この制度を活用することで、マレーシアに法人を持たない日本など他国の製造メーカーさまや商社さまも、自社名義でマレーシア国内の保税倉庫に在庫を持つことが可能です。
非居住者在庫をジョホールバルDCに保管し、注文に応じてシンガポールやマレーシア国内へジャストインタイムで配送することで、海外から少量ずつ輸送することと比較し、物流コスト削減やリードタイム短縮が可能です。
まとめ
経済発展が著しいマレーシアにおいて、鈴与はお客さまにさまざまな物流サービスを提供しています。
今回ご紹介したクロスボーダー輸送やジョホールバルDCを活用することで、物流の効率化とコスト削減を実現することが可能です。他にもさまざまなサービスを提供しておりますので、マレーシアにおける物流課題の解決のためにも、ぜひ鈴与のサービスの利用をご検討ください。
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