2024.08.01

  • 海外事業

タイにおける危険品倉庫の活用例ー危険品保管のコンプライアンス徹底できていますか?

タイの倉庫の外観

危険品を保管する倉庫としては危険品倉庫がありますが、タイにおける危険品保管に関する規則が頻繁に変更されていることをご存じでしょうか。今回は、タイにおいて危険品保管を取り巻く環境の変化に対応してきた鈴与の危険品倉庫についてご紹介します。

厳格化するタイの危険品保管規制とその影響

危険品倉庫とは、引火性の物質や化学原料、塗料など法律で指定された危険物が保管できる倉庫を指します。タイで危険品を保管するためには、有害物質法が定める安全基準を満たす必要がありますが、従来は危険品保管に関する取り締まりが緩く、危険品の保管ライセンスを保持していない倉庫に保管しているケースが散見されました。しかし、近年では取り締まりが強化され、危険品の保管ライセンスを保持しない倉庫に保管した場合、荷主が摘発されるケースも出ています。また、万一事故が発生した場合、荷主が責任を問われることとなります。

また、有害物質に該当する物質が都度変化しており、これまで危険品に分類されていなかったモノが、危険品に該当されるようになるなどといった変化が生じています。
現状、危険品保管に関する規則は1年もしくは2年に1回程度のペースで変更が加えられており、有害物質に分類される物質が変化しているだけではなく、昨今ではコロナウイルスの流行に合わせて危険品取り扱いにおけるライセンスの申請がオンラインに移行されるなどさまざまな変更点が随時加えられています。
そのため、現在の法令に適合した管理を行っているとしても、法令改正後の対応状況によっては、コンプライアンス違反になってしまう可能性も非常に高く、細心の注意が必要です。加えて、危険品は法律によって細かく危険度のクラス分けがされており、取り扱う危険品の分類クラスによっては、特定のクラスの危険品と同じ倉庫での保管ができないなどといった規制があり、専門的な知識に基づいた厳密な保管環境の確認が重要になります。
このように、タイの危険品保管を取り巻く環境はかなり複雑で、商品を安全に保管するためにも都度の変化に迅速に、漏れがないように対応していかなくてはならない状況になっています。

タイにおける鈴与の危険品倉庫の特色について

危険品保管を取り巻く環境が変化する中で、鈴与は法改正に迅速に対応した保管環境をご提供します。

①最新法令に即した迅速な対応

危険品管理のプロが専門知識に基づいてアドバイスを行い、最新の法令に適した保管環境をご提供します。また、社内に安全品質生産性の管理を行う専門部隊:SQPM(Safety Quality Productivity Management)チームを有し、安全基準の変更がある度に各倉庫の保管状況の確認や必要に応じた改善を実施し、法改正に最短で対応します。
違反行為が発生した際、罰則や業務停止などの措置が取られる可能性があり、変化に合わせた迅速な対応が必要です。また、倉庫現場で働く社員に対しては、定期的に安全教育を実施し、徹底した管理を行っています。

②複数エリアでの展開

首都バンコクの東部から郊外に広がるバンナトラッドエリアと国際貿易の主要港であるレムチャバン港付近のレムチャバンエリアの2つの地域に危険品倉庫を3棟有し、お客さまのニーズに合わせた倉庫エリアの選定が可能です。

鈴与のタイの拠点配置図              タイ拠点配置図

③ライセンス申請代行

危険品は、新しい品目の取り扱いが発生する度に、荷主がライセンスを取得する必要がありますが、言語の壁や準備する書類の多さから、多くの企業が取得に難しさを感じている現状があります。鈴与が窓口となることで、全て日本語でのライセンス申請の対応が可能となり、お客さまが抱えている言語面での不安を解消します。
また、ライセンス申請を鈴与が代行することによって、自社で専門職員を抱える必要がなく、お客さまのコスト削減にも貢献します。加えて、商品の輸入に係る手配手続きから倉庫での保管~顧客への配送など、物流サービスを組み合わせた一貫での業務の請負が可能です。

▶参考コラム:FDAライセンス申請代行サービス

危険品倉庫の活用例

今回は実際に鈴与の危険品倉庫を活用したお客さまの事例を紹介します。

タイの倉庫のイメージ画像<顧客概要>
・業種:商社
・取扱商材:化学品原料

<抱えていた課題>
タイで危険品に分類される化学品原料を保管できる適切な環境を探していたが、タイでの危険品取り扱いに関する知見がないため安全な商品保管ができるか不安を抱えていた。また、行程ごとに別々の業者に依頼すると窓口が増え、業務が複雑化し、コストもかさむためライセンス取得や輸入~配送までの作業を一貫で依頼できる会社を探していた。

<鈴与への依頼で解決>
危険品管理のノウハウを基に安全品質管理を行う専門部隊(SQPM)を有し、法令改正への迅速な対応と徹底的な管理を行っている鈴与への依頼により、適法で高品質な危険品保管を実現した。危険品の保管だけでなく、輸入から配送までの一貫サポートを得たことで、業務プロセスの簡略化、物流コスト削減も達成した。

▶資料:3分で分かるタイの物流サービス

まとめ

タイにおける危険品保管を取り巻く環境は近年頻繁に変化しています。鈴与では、法改正にも迅速に対応し、適正な環境下で危険品の保管が可能な倉庫を複数有しています。今一度、皆さまの商品が最新の安全基準に合わせた保管がされているか確認してみてはいかがでしょうか?
商品保管のコンプライアンスに不安がある方は、ぜひ鈴与へお問い合わせください。

▶鈴与に相談する

関連リンク

お問い合わせはこちら

Contact Us

関連記事