2025.02.26

  • 国際輸送

コンテナラウンドユースのメリットとは? 輸出入のコンテナ輸送を扱う方必見です!

インランドデポの画像.jpg

近年ドレージ車両の不足や輸送コストの上昇2024年問題など、輸出入の輸送においてさまざまな課題が生じています。
本コラムでは、これらの課題を解決し、効率的な輸送を実現する方法の一つであるコンテナラウンドユースについてご紹介します。
東京港・横浜港から宇都宮市や福島県へのドレージ納品がある方や、デマレージの発生にお悩みの方にも有効な手段となるため、ぜひご覧ください。

コンテナラウンドユースとは? 

コンテナラウンドユース(Container Round Use)とは、輸出入において使用されるコンテナを、一度の利用でコンテナヤードに返却することなく、効率的に再利用する仕組みを指します。具体的には、輸入用のコンテナが目的地で貨物を降ろした後、そのまま輸出用の貨物を積み込むことで、デバン後の空コンテナを港に戻し、輸出用の空コンテナを港に取りに行く手間やコストを削減することが可能です。これにより、無駄な輸送を避け、効率的にコンテナを利用することができます。 

コンテナラウンドユースの図.png

コンテナラウンドユースを利用するメリット 

コンテナラウンドユースを利用することで以下のようなメリットがあります。

CO2排出量削減

コンテナラウンドユースの利用により、空のコンテナを港に戻し、別の空コンテナを港に取りに行くためのトラックの走行距離が短縮されます。無駄な輸送が減ることで、その分だけ燃料の消費量が減少し、結果としてCO2排出量の削減が可能です。お客さまが脱炭素社会の実現を目指す中で、コンテナラウンドユースはCO2排出量削減の重要な手段となります。

将来的なコストの増加を抑制

コンテナラウンドユースを利用し輸送を効率化することで、今後も人件費・燃料費・車両費などの上昇が予想される中で輸送コストの増加を抑制することができます。

ドレージ車両不足を解決

東京港・横浜港における混雑により、希望の日時にドレージ車両が確保できないことがあるというお悩みをよく聞きます。今後は2030年に予想される輸送能力の減少に伴い、より深刻な課題となることが想定されます。コンテナラウンドユースは無駄な輸送を削減し効率的にコンテナを再利用するため、ドレージ車両不足の解決につながります。ドレージ車両が確保できないと売上の機会損失にもなりかねませんので、コンテナラウンドユースの導入を検討するとよいでしょう。

鈴与のコンテナラウンドユースサービス

鈴与は、栃木県宇都宮市に位置するインランドコンテナデポにて、コンテナラウンドユースサービスを提供しています。宇都宮は東京港から120㎞と距離があり、東京港では慢性的な混雑も続いているため、北関東方面や東北方面向けコンテナドレージをお取り扱いのお客さまからは、輸送コストの増加やデマレージの発生リスクへの懸念の声をよく聞きます。鈴与のインランドコンテナデポを活用することでさまざまなメリットが期待できます。

宇都宮インランドコンテナデポの概要

名称   :宇都宮ICD(インランドコンテナデポ)
所在地  :栃木県宇都宮市氷室町(清原工業団地)
所管面積 :約10,000㎡
蔵置可能数:約180TEU(3段積み可能)
設備特長 :45tリーチスタッカー保有(2023年10月新車導入)
①ドライバーの拘束時間内における運行可能距離の最北端に立地
②実入りコンテナの長期保管が可能

宇都宮ICD(インランドコンテナデポ)の強み

(1)CO2排出量の削減に貢献

鈴与は異業種荷主さまとの共同連携輸送による宇都宮のインランドコンテナデポ⇔東京港間のコンテナラウンドユースの実施により、年間133.6t CO2、約45%の削減を実現しました。宇都宮のインランドデポを中継拠点として利用することで、コンテナラウンドユースを推進し輸送距離と使用車両台数を削減したことによるもので、令和4年度の国土交通大臣表彰も受賞しています。
本事例について詳しく知りたい方はぜひお問い合わせください。

鈴与の中継輸送については以下のコラムでも詳しくご説明しています。
▶コラム:中継輸送とは?4つの方式をご紹介します。2024年問題の解決にも!

(2)実入りの輸出入コンテナ在庫によるコストの抑制

港からいち早く実入りの輸出入コンテナを搬出しデポで在庫することで、デマレージ(コンテナの滞留料)を回避することが可能です。内陸デポで保管料が発生しますが、デマレージ*より安価で保管できます。
また、お客さまの拠点の近くで保管することで、必要時にご希望の時間に速やかに輸送することが可能になります。
*デマレージとは...港に置いておく期間がフリータイムを超えると発生する超過保管料。 

鈴与のインランドコンテナデポを利用したコンテナラウンドユースの図.png

(3)東京港と東北エリアの中継拠点

宇都宮は、拘束時間内における運行可能距離の最北端に立地しており、東京揚げ・東北方面向けコンテナドレージの中継地点として利用可能となります。

以上の特長から、鈴与のコンテナラウンドユースサービスは、こんな方におすすめです。
・ 東京・横浜港揚げ宇都宮市周辺へドレージ納品があるお客さま
・ 東京・横浜港揚げ福島県へドレージ納品があるお客さま
・ 2024年問題の対策を探している輸出入を扱うお客さま
・ 宇都宮市周辺の納品先で、港でデマレージなどが発生しているお客さま、または、 デマレージを回避し輸入におけるコストを低減したいお客さま

鈴与のコンテナラウンドユースについては以下のページでも詳細をご説明しております。
▶鈴与のコンテナラウンドユース

鈴与のインランドコンテナデポは、北関東におけるコンテナラウンドユース基地として、また東北エリアの中継拠点として、効率的なコンテナ輸送サービスをご提供することでお客さまの持続可能な物流を実現してまいります。
コンテナラウンドユース、インランドコンテナデポに興味を持っていただけた方、現状の物流に課題をお持ちの方はぜひ一度お問い合わせください。

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