2022.10.14

  • 物流システム

物流システム機器の市場動向-機器導入のメリットとは?

 

少子高齢化が進み労働力不足が懸念されている昨今において、物流現場では自動化や機械化の必要性が高まっています。では、昨今の物流システム機器の市場はどのような動向を示しているのでしょうか。

2021年度における物流システム機器の売上金額と、物流システム機器導入によるメリットをまとめました。

ページ目次

  1. 物流システム機器の総売上金額の推移
  2. 物流システム機器導入のメリット
  3. 鈴与で導入している物流システム機器

物流システム機器の総売上金額の推移

公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会(JILS)では、物流システム機器の生産出荷状況を定量的かつ継続的に把握することを目的として、1985年より物流システム機器生産出荷統計調査を行っています。

過去5年間の物流システム機器総売上金額は、下図のような動向となっています。
2021年度の物流システム機器の総売上金額は5,393億円で、4年度連続で5,000億円を超える結果となりました。

また、本調査では、物流システム機器の受注額についても調査しており、2021年度の受注金額は約8,468億円となりました。2020年度の約5,800億円と比べると大きく伸びており、物流システム機器の導入の需要が増加していることが分かるでしょう。

物流システム機器導入のメリット

では、物流システム機器を導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

(1)生産性向上
システム機器の活用により、人が手で行っていた作業をよりスピーディーに対応できることが期待できます。
作業時間を短縮することで、一定時間でこなせる作業量が増加し、生産性向上の実現に貢献します。

(2)品質の担保
手作業の場合、作業をする人によって品質レベルが変わってくることがあります。
システム機器を導入すれば、機器の導入により、一定した作業レベルを担保することができるでしょう。

(3)持続可能な物流の構築
人手不足が深刻化している昨今において、システム機器の導入は省人化にも貢献できると言えるでしょう。
固定化された繰り返しの作業などはシステム機器で対応することで、安定的な物流を構築できるのではないでしょうか。

鈴与で導入している物流システム機器

鈴与では、さまざまな物流現場において、システムや機械を導入し、品質・生産性を担保した物流、持続可能な物流の構築に取り組んでいます。
今回は、鈴与の倉庫拠点において、具体的に導入しているシステムや機械をご紹介します。

DASDigital Assort System
デジタルアソートシステムは、商品の仕分けをサポートするシステムです。出荷では、トータルピッキングした商品をオーダーや出荷先ごとに仕分けする際に使用することが多くなっています。商品をスキャンすると、仕分け先の棚等に取り付けられたデジタル表示器に、仕分けする棚の場所と数量が表示されますので、その指示に従って仕分けをする、という流れです。
このシステムを導入することで、仕分け先を探す手間・時間の削減、さらに仕分けミスの防止も可能です。

AGVAutomated Guided Vehicle
AGVは、日本語で「無人搬送車」または「無人搬送機」と訳されます。その名の通り、人が運転することなく、自動で走行する搬送車・搬送機です。
これまで人が運んでいた作業を、AGVを活用することによって、作業員の業務負荷を軽減し、また運ぶ時間も短縮できることが期待できますので、作業の効率化にもつながります。

・自動梱包機
商品を梱包する作業を自動化する機械です。自動化する作業の範囲は、導入する機械によって異なりますが、全自動の場合は、段ボール箱の製函、商品の投入、箱の封かん、送り状の貼付まですべてを自動で行います。
出荷個数が多い場合には、梱包作業に多くの時間がかかります。自動化することで生産性の向上、さらに同じ手順で梱包を行うことができるので、品質レベルを保つことができます。

WMS(倉庫管理システム:Warehouse Management System
鈴与の倉庫拠点では、自社で開発した倉庫管理システムを使用して管理・運営しております。倉庫管理システムとは、倉庫で保管する製品の在庫管理や入出荷作業を管理するシステムです。
鈴与のWMSでは、ロット管理だけでなく、賞味期限管理やシリアル管理など、様々な商品を正確に管理できる機能が備わっております。また、倉庫の在庫状況や入出荷状況をお客様ご自身でリアルタイムに確認できるWebシステムもご提供しております。
鈴与のシステムを活用いただくことで、在庫の管理精度の向上、お客様の在庫管理や物流業務管理の負荷低減を実現します。

物流システム機器の市場は、今後も拡大していくことが予想されます。物流業者だけでなく、荷主企業も一緒に機械化やシステム化の取組みを推進していくことが求められるのではないでしょうか。

鈴与では、荷主企業様にとって最適な機械・システムのご提案も行っておりますので、現状の物流の品質や生産性などに課題をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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