2022.08.22

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2022年上半期の物流ニュースをまとめました

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2022年上半期にはどのような物流ニュースがあったのでしょうか。今回は2022年上半期で注目された物流トピックス/ニュースについてまとめました。2023年版、2024年問題に関するコラムは下記からご覧ください!
▶コラム:2023年上半期まとめ!物流トピックスをまとめました
▶コラム:2024年問題に対する鈴与のソリューションをご紹介します!

2022年上半期・物流トピックス/ニュース

2022年上半期では、物流に関しては大きく3つのトピックスがニュースとして取り上げられました。

国際物流の混乱(輸入遅延やコンテナ不足)

2022年1月には、大手ファストフードチェーン店のマクドナルドでポテトがSサイズのみの販売となるニュースがありました。
マクドナルドは北米から原材料を輸入していましたが、コロナ禍での世界的な物流網の混乱、また北米での貨物の滞留等の影響で、輸入遅延が発生したことが原因でした。
北米でのコンテナ滞船はこれ以降減少し、改善の兆しがみられましたが、中国上海でのロックダウンやロシアのウクライナ侵攻により、コンテナ輸送の需要ひっ迫にさらなる負荷をかけることとなりました。
最新のアメリカの状況については下記コラムでご紹介しています。
▶コラム:トランスロードとは?

物流費の高騰による値上げ

原油価格の高騰によりガソリン価格が上昇し、2022年2月にはガソリン小売価格の全国平均が170円台となりました。原油価格高騰の原因はコロナによって落ち込んだ需要が世界的に回復傾向にある一方、多くの原油国で増産の余力がないことが挙げられており、ロシアによるウクライナ侵攻も原油価格の高騰に拍車をかけています。原油価格・ガソリン価格の高騰により、物流費や原材料価格が上昇し、多くの企業で販売商品の価格改定・値上げが実施されました。

物流における労働力不足

帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査(2022年4月)」によると、コロナの影響で停滞していた経済活動が徐々に戻りつつあることから、企業の人手不足の割合も上昇しており、人手不足企業の割合はコロナ禍以前の水準に戻っています。特に、運輸・倉庫業では2020年4月に41.1%、2021年4月に42.3%だった正社員の人手不足割合が、2022年4月は52.2%と大きく増加しました。これは、EC市場が拡大し物量が増加したこと、コロナ禍で休業していた他業種から運輸・倉庫業へ人員の流入が少なくなったことなどが原因と考えられます。

▶参考:人手不足感/コロナ禍前の水準に迫る、運輸・倉庫でも大幅増|物流ニュースのLNEWS

これからの物流における課題と対策

帝国データバンクによる「TDB景気動向調査(全国)」では、運輸・倉庫業界の景気は2ヵ月連続で改善しており、「貨物輸送トラックの需要が増加している」といった企業の声も聞かれました。
こうした結果から、物流業界の景気は戻ってきていると言えるでしょう。一方で、運輸・倉庫業界の人手不足が深刻になっており、特に2024年問題の影響で主にトラックドライバーの労働力不足が大きな課題と言えます。
▶コラム:物流の2024年問題とは?

こうした課題を解決するためには、持続可能な物流の構築が必要です。荷主や物流企業が持続可能な物流を構築できるように、国土交通省では、以下のような取り組みを行っています。

1)中継輸送実現のポイントや取組み事例の公開
2024年4月1日より、自動車の運転業務について年960時間の時間外労働の上限規制が適用されます。2024年4月以降においては、この上限規制を遵守しながら、現在と同じ水準での物流を確保しなくてはいけません。

長時間労働の改善等働き方改革に向けた取り組みの1つとして挙げられているのが中継輸送です。
国土交通省ではトラック事業者を対象とした調査を行いましたが、半数以上の事業者が中継輸送の実施に前向きである一方、実際に中継輸送を実施している事業者は約16%にとどまっているとしています。そこで、国土交通省は、事業者が中継輸送の実施を実現できるように、中継輸送実現のためのポイントや取り組み事例を作成しています。長時間労働の改善の対策を検討している事業者さまはぜひご参考ください。<▶参考:自動車:中継輸送の取組事例集~成功事例に学ぶ中継輸送成功の秘訣~|国土交通省
鈴与の中継輸送サービスについては下記から詳しくご覧いただけます。
▶貸切輸送サービス

2)非接触・非対面型輸配送の推進
物流は社会のインフラとしてなくてはならないものですので、持続可能な物流の実現が求められます。ウィズコロナの時代においては、感染拡大を防ぐための対策を講じながら、物流を止めないようにしなくてはいけません。

ウィズコロナ時代の物流として、国土交通省では、非接触・非対面型輸配送の推進を行っています。物流網の維持や生産性の向上を促進するため、デジタル技術を活用した非接触・非対面型輸配送モデルを構築する調査・実証実験を実施し、その結果を「手引き」としてまとめています。
この手引きでは、物流会社・運送事業者だけでなく、荷主・EC通販事業者、消費者に対しても普及に向けたポイントが記載されていますので、参考としてご覧ください。
▶参考:物流:非接触・非対面型輸配送の推進|国土交通省

鈴与の取組み-2022年上半期

鈴与では、持続可能な物流の構築を目指して、さまざまな取組みを行っております。
2022年上半期における鈴与のトピックス・ニュースをまとめました。

グリーン物流パートナーシップ受賞
鈴与では、事業を超えた荷主様5社とともにCO2排出量削減等の環境負荷低減とドライバーの労働環境改善を目的に、2拠点中継型の共同連携輸送を実施し、「令和3年グリーン物流パートナーシップ会議」国土交通省 公共交通・物流政策審議官表彰を受賞しました。

車両動態管理プラットフォームのtraevoに出資
traevoが提供する予定の業界共通プラットフォームは 「車両動態(車両の位置、状態)情報」を一元的に管理し、荷主-運送会社-届け先といったステークホルダー内で情報を共有することにより、サプライチェーン全体の効率化、運送事業者の車載機器コストを抑制、ひいては運輸業界全体のDXを実現するものです。
今回の出資を機に、当社は運輸事業のDX化を更に推進し、さらなる生産性向上に取り組んでいきます

2024年問題対応、運送業専用の勤怠管理ツールリリース
鈴与グループであるTUMIXは、勤怠管理の基盤作りと社内体制強化を目指す運送会社を支援するために2024年問題に対応したDXツール「TUMIXコンプラ」の全国販売を開始しました。
TUMIXコンプラ」は「運送業専用の勤怠管理ツールで、他ツールと連携することで、勤怠管理に必須となる出退勤・休憩などの打刻情報を手入力ゼロで簡単に入手し、正確つ順法な出勤簿や台帳などの帳票・グラフを自動で作成できます。

2024年まで1年を切り、物流業界で待ち受ける課題は多くあります。
鈴与では、お客様が抱えている物流課題を解決できるよう、最適な提案をいたしますので、現状の物流体制に課題を抱えている、また今後待ち受ける課題への対策を講じたいという方は、ぜひ一度鈴与にご相談ください。

関連サイト: - 【累計登録1000社】運送業のDXなら「ツミックス」| TUMIX


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