2023.06.20
- 化粧品物流
化粧品物流の特徴とは?

化粧品物流にはどのような特徴があるかご存知ですか?雑貨やアパレルなどの他の商材と異なり、保管や在庫管理において、注意すべきさまざまなポイントがあります。今回は、新たに化粧品事業の物流担当となった方や化粧品物流の基礎知識を知りたい方向けに、化粧品物流の特徴と物流アウトソーシングのメリットについてご紹介します。
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化粧品物流の特徴とは?
化粧品の物流は、他の商材の物流と比べてどんな違いがあるのでしょうか。今回は6つの特徴をご紹介します。
(1) 化粧品製造業ライセンスの取得
化粧品は、「医薬品医療機器等法(薬機法)」の規制対象となっています。国内製造品・海外輸入品を市場で販売する過程において、包装・表示・保管は製造行為として定められており、「化粧品製造業(包装・表示・保管」)」ライセンスが必要です。輸入化粧品はもちろん、国内化粧品のセット販売や、海外へ輸出する場合にも、化粧品製造業ライセンスが必要となる場合がありますので注意が必要です。
▶コラム:化粧品の取り扱いに必要なライセンスとは?
(2) 製造ロット、使用期限の管理
商品に何らかの問題が見つかった場合、その商品の購入者や納品先を早期に把握することが重要です。対象となる購入者や納品先をすぐに特定できれば、迅速に商品の回収が可能になります。そのためには、製造ロット番号・使用期限をシステムで管理し、いつ、どこに、どの製造ロットを出荷したのか、という流れを把握できるシステムを構築することが重要となります。
(3) 最適な温度管理
高温や低温、激しい温度変化は化粧品の品質低下の原因となり、また、液体の蒸発、液漏れ、容器破損の原因となることもあります。一般的には30℃以下の管理が好ましいと言われていますが、商品の形状や成分などによって適切な管理方法は異なります。自社の商品に合った最適な温度管理ができる倉庫を利用しましょう。
(4) 柔軟な流通加工対応
化粧品はギフト需要の高い商材のため、倉庫から出荷する前にラッピングやリボン掛けなどの対応やセット組み作業などの対応が発生することがあります。特にクリスマスやバレンタインなどのイベントが多い冬場には作業量も増加するため、自社の販売計画を基に事前の作業計画が必要です。作業員の増員を見込む場合は、教育体制や作業スペースなども前もって準備しておくと良いでしょう。
▶コラム:化粧品の販売に必要な流通加工作業とは?
(5) 危険品の取り扱い
消防法により、原材料にアルコールやオイルなどの引火性液体や自己反応物質が含まれる商品を取り扱う場合、成分容量によっては危険品倉庫での保管が必要になります。輸送においても、輸出入を行う際や航空便を利用する際には国土交通省が管轄する海上法、航空法に基づいて対応する必要があります。危険品の規定は各市区町村ごとに条例や規則で定められている場合があるので消防署へご確認ください。
▶コラム:危険物倉庫とは?危険物に該当するものや種類についても解説
(6) 多種多様な販路
化粧品の販路は、BtoBで卸、直営店、百貨店、小売店向け、 BtoCで通信販売や訪問販売などと多岐に渡ります。特にBtoB向け出荷では、納品先によって専用伝票や専用ラベルの貼付、荷姿指定やパレット規格など、納品ルールが定められていることがあります。販路を拡大する際などには、各納品先の納品ルールをしっかり押さえ、出荷体制を構築しましょう。
化粧品物流のアウトソーシングのメリット
このように化粧品物流ではさまざまな注意すべきポイントがあり、管理に時間や手間がかかります。
物流業務の負担が大きくコア業務に集中できないなどの課題を感じた際に検討したいのが、物流アウトソーシングです。
「物流アウトソーシング」とは、物流業務をアウトソースすること、つまり、物流に関する業務を物流専門業者(3PL業者)に委託すること、を指しています。
物流アウトソーシングにより、作業人員や保管スペースを固定で持つ必要がなく、物量に合わせてコストを変動費化することができますので、トータルコストの削減に繋がります。またこれまで物流業務に従事していた人員を、本来注力したい商品企画や販売支援などのコア業務に充てることができます。物流品質においても、物流業者は出荷作業を効率的かつ正確に行うための作業環境が整っていますので、突発的な物量増加やイレギュラーの出荷があった場合にも、品質を落とさずお客さまに商品を届けることができます。
ただし、第1章でご説明したように、どのような倉庫でも化粧品の保管・流通加工ができるわけではありません。自社の製品を取り扱えるライセンスを保有しているか、細かなロット管理までできるかなど、物流業者が提供できる条件をしっかりと確認する必要があります。
物流アウトソーシングについてはこちらの資料でも詳しくご説明しています。
▶資料:化粧品物流アウトソーシングにおける5つのポイント
鈴与の化粧品物流の強み
鈴与では、全国6カ所に化粧品製造業ライセンスを取得した倉庫があり、輸出入手配から在庫保管、入出荷対応までワンストップで対応が可能です。
▶化粧品製造業許可取得倉庫はこちら
ワンストップで対応することによる最大のメリットは、横持費用の削減と納品リードタイムの短縮です。
輸入出や流通加工などの機能を部分的にアウトソースしている場合は、倉庫を1カ所に集約することで無駄な横持ちを削減し、全体の物流コスト削減に繋げることができます。また業務窓口も一本化することができ、担当者の業務負荷も軽減されます。
鈴与では小売・卸・直営店など各販路の出荷対応はもちろんのこと、セット組みやラベル貼付、ラッピングなどの細かな作業も柔軟に対応可能です。各倉庫で化粧品の取り扱いに慣れた経験豊富なスタッフが対応しますので、品質についても安心してお任せいただけます。
これから化粧品を取り扱う予定がある事業者さま、化粧品の物流アウトソーシングをご検討されている事業者さまは、ぜひ一度お問い合わせください。
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