2023.12.19

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令和5年度グリーン物流パートナーシップ会議で2024年問題に向けた取組が表彰受賞!制度と取組概要をご紹介!

令和5年度物流パートナーシップ優良事業者表彰.PNG

鈴与が実施した「異業種連携によるDFL(※1)、DXを活用した​2024年問題 解決への取り組み​」が、令和5年度物流パートナーシップ優良事業者表彰において、最高位となる国土交通大臣表彰を受賞しました。
2024年問題の対応が必須の今、解決に向けた取り組みは進んでいますか? 今回は表彰制度の仕組み、受賞した取り組みの概要、併せて2024年問題の対策に繋がる異業種連携の取組実績と鈴与のサービスもご紹介します。

※1デザイン・フォー・ロジスティクスの略。物流の生産性向上を目的として製品の設計などを行うことを指し、パレットへの積み付け効率を考慮した製品・外装サイズの見直しを行い最適化することで、パレタイズによる積載率の低下を最大限抑制することができる。

物流パートナーシップ優良事業者表彰とは?

経済産業省及び国土交通省等が主催となり、物流分野における環境負荷の低減、物流の生産性向上等持続可能な物流体系の構築に向けた荷主企業・物流事業者が連携した取組を普及促進するため、平成1年度にグリーン物流パートナーシップ会議が設立されました。
平成18年度より、グリーン物流パートナーシップ会議内で、特に顕著な功績があった事業者に対して行われている表彰が物流パートナーシップ優良事業表彰です。
表彰対象の事業者は申し込み制となっており、荷主と物流事業者など複数事業者、団体間のパートナーシップにより実施される物流の改善方策を通じ、CO2排出量削減等の環境負荷低減、物流の生産性向上等による持続可能な物流体系の構築を実現した取り組み(1か月以上の実績があるもの)を行った事業者に応募資格があります。

表彰の詳細や応募要項などは経済産業省や国土交通省のホームページ、またはグリーン物流パートナーシップのポータルサイトで確認することができます。
▶参考
令和5年度 物流パートナーシップ優良事業者を募集します!|国土交通省 令和5年度 物流パートナーシップ優良事業を募集します|グリーン物流パートナーシップポータルサイト
※令和5年度の応募は既に終了しています。

国土交通大臣表彰を受賞した取り組みをご紹介

2023年12月4日に発表された令和5年度物流パートナーシップ優良事業者表彰にて、鈴与が受賞した「異業種連携によるDFL、DXを活用した​2024年問題 解決への取り組み​」の概要をご紹介します。

■受賞案件 概要
物流の 2024 年問題や環境負荷低減に対応するため、発荷主、着荷主、物流業者、研究機関が連携し、輸送中継拠点を起点とした内回り型の中継輸送、マッチングシステムを活用した往復運行を実施、さらにDFL、DX を活用することで、実車率、積載率を低下させることなく、コンプライアンス運行および車両使用台数削減による CO2 排出量削減を実現しました

取り組み内容は3 運行・ケース A/B/Cありますが、今回はケースA 包装設計の見直しとモジュール化および14mシャーシの活用による運行の取り組みを詳しくご紹介します。

■ケースA 概要
ドライバーの労働条件改善推進にはパレット化が効果的な一方、バラ積みからパレット積みへの変更に
あたっての課題は積載率が低下する点でした。今回、その課題に対して、荷主側が DFL 観点で包装設計の見直し・モジュール化(※2)および大型のトレーラ(14mシャーシ)を活用した輸送への切り替えを行ったことで、積載率の低下を抑制。また、荷主の出荷ロット調整により、トレーラを活用した異なる荷主間での共同運行が実現し、必要車両台数削減による CO2 排出量削減に貢献しました。
※2 モジュール化...梱包仕様を決める際に、パレットに対応した「包装モジュール寸法」を適用すること

<包装設計の見直し・モジュール化>
バラ積みからパレット積みにより、積み卸し時間が 1 台あたり 75 分削減。さらにモジュール化により、積載効率を改善。

モジュール化による積載率の変化の図.PNG

<トレーラ(14mシャーシ)への切り替え・中継輸送>
輸送中継拠点にて中継輸送を行い、異業種間での効率的な共同運行を実現。

中継輸送の区間や地点を表した図.PNG

■本取り組みの背景
ドライバーの時間外労働の上限規制が施行される「2024 年問題」への対応が各社で課題となっているなか、特に長時間の拘束が避けられない長距離運行ルートの「運び方」の抜本的な見直しは急務です。また、ドライバーの労働環境の改善だけでなく、CO2 排出量削減など環境負荷低減への取り組みも、持続可能な社会の実現に向けて重要な課題となっています。

上記の社会的背景に加え、物流においては運行効率の向上も重要な観点です。今回受賞した本取り組みは、発荷主、着荷主、物流業者、研究機関が協働でそれらの課題解決に向けて取り組んだものとなります。

■本事業の成果
・CO2 排出量の削減...合計 199.8t‐CO2/年(38.5%削減)
・実車率向上...合計 92.3%(13.2%向上)
ケース A:91.0%(12.7%向上)
・車両台数削減...合計 411 台/年(41.6%削減)
ケース A:330 台/年(43.3%削減)

ケースB/Cの詳細や成果、共同受賞した荷主各社の役割など、詳細はコーポレートサイトのニュースをご覧ください。
▶ニュース:グリーン物流優良事業者表彰にて最高位である国土交通大臣表彰共同受賞

鈴与の異業種連携による取組実績と中継輸送サービス

鈴与は持続可能な物流体系の構築に向けて、荷主企業と連携した輸送に積極的に取り組み、外部から高い評価を受け続けています。

<近年の受賞歴>
「令和4年度グリーン物流パートナーシップ会議」国土交通大臣表彰 受賞
▶ニュースを見る

「令和4年度グリーン物流パートナーシップ会議」強靭・持続可能表彰 受賞
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令和3年度「日本物流団体連合会」モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)を受賞
▶ニュースを見る

「令和3年度グリーン物流パートナーシップ会議」国土交通省 公共交通・物流政策審議官表彰 受賞
▶ニュースを見る

その他の受賞歴や輸送におけるCO2排出量を削減したいという課題をお持ちの方は、環境配慮輸送ページをご覧ください。



中継輸送サービス

2章でご説明した取り組みでも活用し、2024年問題の対策として有効な中継輸送サービスをご紹介します。
鈴与は、スイッチ輸送という名称で中継輸送サービスをご提供しています。 中継地点でシャーシを切り替える=スイッチしているためスイッチ輸送という名称になっています。
出発時と帰庫時に車庫でシャーシの接続と切り離しを行う方式のため、中継相手の車両と待ち合わせする必要がなく、無駄な待機を削減しコンプライアンスを徹底した輸送を実現します。

スイッチ輸送の図.PNG

鈴与の中継輸送サービスでは、スイッチポイントを利用した中継輸送だけでなく、近隣エリアの貨物とのマッチングによる混載輸送、物流センターの機能を活かした提案など、幅広い提案が可能です。
中継輸送サービスについて詳しく知りたい方は以下のボタンからサービスページをご覧ください。

▶中継輸送サービスページはこちら

中継輸送そのものの仕組みや4つの方式については以下のコラムで詳しくご説明しています。 ▶コラム:中継輸送とは?4つの方式をご紹介します。2024年問題の解決にも!

鈴与は今回ご紹介したような取組実績を活かして、異業種連携の輸送提案や荷主さまの課題を解決するご提案をしますので、興味を持っていただけた方、現状の輸送に課題をお持ちの方はぜひ一度お問い合わせください。

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