2026.10.02

  • 医療機器物流

医療機器倉庫の選び方とは?薬機法対応のポイントと鈴与の倉庫を紹介

医療機器のイメージ画像

医療機器の保管・出荷では、一般的な物流倉庫とは異なり、製品特性に応じた品質管理や薬機法への対応が求められます。
本記事では、医療機器倉庫に必要な許認可・登録、倉庫を選ぶ際の5つのポイントを解説するとともに、医療機器製造業登録を取得している鈴与の倉庫・物流センターをご紹介します。
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医療機器物流に対応する倉庫とは?

医療機器の保管・出荷を行う倉庫には、一般的な物流倉庫とは異なり、製品の品質や安全性を維持するための管理体制が求められます。
医療機器は、製品によって保管条件や取扱方法、管理すべき情報などが異なります。そのため、倉庫を選ぶ際には、単に保管スペースや立地だけを見るのではなく、自社製品の特性や委託する業務内容に対応できるかを確認することが重要です。
また、医療機器を取り扱う物流では、薬機法への対応や品質管理体制も重要です。必要な許可・登録などを取得しているかだけでなく、標準作業手順や記録管理、教育体制など、実際に品質を維持するための仕組みが整っているかを確認することが大切です。

一般的な物流倉庫との違い

一般的な物流倉庫では、保管効率や作業生産性、物流コストなどが重要な評価ポイントとなります。一方、医療機器を取り扱う倉庫では、これらに加えて、製品の品質や安全性を維持するための管理体制が重要になります。
例えば、ロット番号・シリアル番号などの識別管理、出荷判定前後の在庫ステータス管理、返品・保留品の管理、製品ごとに定められた保管条件への対応などが挙げられます。
また、検品やラベル貼付など、薬機法上の「製造」に該当する業務を委託する場合には、その業務に対応した医療機器製造業登録などが必要となるケースがあります。
そのため、医療機器の倉庫を選ぶ際には、「医療機器を保管できるか」だけでなく、「自社が委託したい業務まで適切に対応できるか」という視点で確認することが重要です。

医療機器倉庫に必要な許認可・登録

医療機器の製造・流通は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 」(薬機法)の規制対象となっています。医療機器製造業では、薬機法に基づく登録が必要です。設計、主たる組立てその他の主たる製造工程、滅菌、国内における最終製品の保管などを行う施設が、製造所として登録の対象となります。このうち「国内における最終製品の保管」については、最終製品を保管する施設のうち、市場への出荷判定時に製品を保管している施設が登録対象となります。
そのため、「医療機器を保管する倉庫」であれば一律に同じ許可・登録が必要というわけではなく、どのような製品を、どの工程として、どこまで取り扱うのかを整理したうえで、必要な許可や登録などを確認することが重要です。

医療機器倉庫を選ぶ際の5つのポイント

医療機器物流に対応した倉庫を選ぶ際は、保管スペースや料金だけで比較するのではなく、許認可・品質管理・在庫管理・保管環境・対応範囲などを総合的に確認することが重要です。
ここでは、医療機器の物流を委託する際に確認しておきたい5つのポイントをご紹介します。

①医療機器製造業など必要な許可を確認する

まず確認したいのが、委託する業務に必要な許可・登録などを倉庫会社が取得しているかという点です。医療機器の保管、検品、ラベル貼付、包装など、委託する業務内容を具体的に整理したうえで、それぞれの業務に対応できる許可・登録などを取得しているかを確認しましょう。
また、品質管理体制について確認することも重要です。標準作業手順書(SOP)の整備、作業者への教育、記録の適切な管理など、品質を維持するための体制が整っているかを確認しましょう。
また、ISO13485認証の取得状況や、QMSに基づいた品質管理が適切に行われているかを確認することも重要です。

②医療機器の取扱実績を確認する

次に、医療機器の取扱実績を確認します。
医療機器には、精密機器や貸出医療機器、滅菌医療機器などさまざまな種類があり、製品によって必要となる管理方法も異なります。
そのため、「医療機器の取扱実績があるか」だけでなく、以下のような点まで確認しておくと安心です。
・自社製品に近い医療機器の取扱実績があるか
・どのような保管条件に対応してきたか
・ロット・シリアル番号をどのように管理しているか
・返品・回収にはどのように対応しているか
・検品・ラベル貼付・包装などの業務実績があるか

可能であれば、実際に倉庫を見学し、作業エリアや保管区画、在庫管理方法、品質管理の仕組みなどを確認することも有効です。

③ロット・シリアル管理などの在庫管理体制を確認する

医療機器倉庫を選ぶ際には、製品を適切に識別・管理できる在庫管理体制が整っているかを確認しましょう。
WMS(倉庫管理システム)などを活用し、ロット番号・シリアル番号・有効期限など、自社製品に必要な情報を管理できるか確認することが重要です。
また、返品や保留品など、通常とは異なる在庫が発生した場合の管理方法も確認しておきましょう。
・保留品・不適合品を通常在庫と区分して管理できるか
・返品された製品を適切に管理できるか
・出荷判定前・出荷判定後など、製品のステータスを管理できるか
・ロット・シリアル番号などの入出荷履歴を追跡できるか

医療機器物流では、平常時の入出荷だけでなく、返品や回収などが発生した場合にも、対象製品を適切に特定・管理できる体制が重要です。

④温度などの保管環境を確認する

医療機器は、製品によって温度などの保管条件が定められている場合があります。そのため、自社製品に必要な保管条件を満たす設備があるかだけでなく、温度などの環境を継続的に管理・記録できるかを確認しましょう。
また、異常が発生した場合の対応方法も重要です。
例えば、温度逸脱などが発生した場合に、
 1.異常を検知する
 2.対象製品を特定する
 3.必要に応じて保留・隔離する
 4.影響を確認する
 5.出荷可否を判断する
といった対応手順が明確になっているかを確認しておくと安心です。
さらに、セキュリティや入退室管理、監視カメラ、保管エリアの区分なども、製品の紛失や取り違えを防ぐうえで重要な確認項目です。

⑤倉庫だけでなく物流・製造まで対応できるか確認する

医療機器の物流では、保管だけでなく、検品、ラベル貼付、包装、製造所出荷判定、返品・回収、洗浄・滅菌など、さまざまな業務が発生する場合があります。
そのため、倉庫会社を選ぶ際には、「保管できるか」だけでなく、「必要な業務をどこまで一貫して委託できるか」という視点も重要です。
例えば、物流と製造業務を別々の会社へ委託すると、業務間の引き継ぎや在庫移動が発生し、管理の手間や物流コストが増える場合があります。
一方で、保管・入出荷だけでなく、検品・ラベル貼付などの製造業務や、貸出医療機器の洗浄などまで一貫して対応できる倉庫会社であれば、業務窓口の一本化や横持ちの削減、リードタイムの短縮につながる可能性があります。
また、将来的な物量増加や拠点追加を見据え、複数拠点での運営やBCPへの対応が可能かどうかも確認しておくとよいでしょう。
医療機器物流のアウトソーシングを検討している方は、鈴与のサービスや委託時のポイントをまとめた資料もご覧ください。
▶資料:医療機器物流アウトソーシングの手引き

鈴与の医療機器対応倉庫・物流センター

鈴与では、関東・関西を中心に医療機器製造業登録倉庫を展開しています。
医療機器の入出荷・保管・配送に加え、検品やラベル貼付などの製造業務、製造所出荷判定、貸出医療機器の洗浄、滅菌医療機器の製造など、お客さまの製品や業務内容に応じたサービスを提供しています。
また、2017年にISO13485:2016認証を取得し、品質保証室を設置するとともに、作業スタッフへの継続的な教育を実施しています。クラスⅠからクラスⅣまで、幅広い医療機器の取扱実績があります。
ここでは、鈴与の医療機器製造業登録を取得した主な倉庫・物流センターをご紹介します。

平和島メディカルセンター(東京都大田区)

坪数 :2,023坪
保有ライセンス:医療機器製造業、高度医療機器等販売業・貸与業
医療機器物流の特徴:倉庫内に貸出医療機器の洗浄設備を併設、ISO13485認証取得

大黒メディカルセンター(神奈川県横浜市)

坪数 :244坪
保有ライセンス:医療機器製造業
医療機器物流の特徴: 滅菌施設との一体型センター、クリーンルームの設置、ISO13485認証取得

東扇島メディカルセンター(神奈川県川崎市)

坪数 :3,412坪
保有ライセンス:医療機器製造業
医療機器物流の特徴:15km圏内に位置する大黒メディカルセンターとの相互利用で、滅菌前洗浄、クリーンルーム内での一次包装、医療機器の保管まで一貫して対応、ISO13485認証取得
東扇島メディカルセンターについては以下のコラムでも詳しくご紹介しています。
▶コラム:2024年2月オープン!医療機器物流に特化した東扇島メディカルセンターを開設しました

御殿場物流センター(静岡県御殿場市)

坪数 :9,296坪
保有ライセンス:医療機器製造業
医療機器物流の特徴:
全フロアに除湿設備を設置、クリーンルームを備えた施設

西宮物流センター(兵庫県西宮市)

坪数 :4,898坪
保有ライセンス:化粧品製造業、医療機器製造業、医薬部外品製造業
医療機器物流の特徴:
神戸港・大阪港に隣接したエリアで輸出入製品の取り扱いに最適な立地、空調管理エリアあり

尼崎メディカルセンター(兵庫県尼崎市)

坪数 :1,750坪
保有ライセンス:医療機器製造業
医療機器物流の特徴:
神戸港・大阪港に隣接したエリアで輸出入製品の取り扱いに最適な立地、ISO13485認証取得
尼崎メディカルセンターについては以下のコラムでも詳しくご紹介しています。
▶コラム:2024年7月オープン!尼崎メディカルセンターの特長をご紹介します

医療機器の保管・物流を委託する際は、倉庫の立地や保管スペース、物流コストだけでなく、必要な許可・登録など、在庫管理、トレーサビリティ、保管環境、品質管理体制などを総合的に確認することが重要です。
鈴与では、医療機器製造業登録を取得した倉庫・物流センターを展開し、医療機器の保管・入出荷に加え、検品やラベル貼付などの製造業務、貸出医療機器の洗浄、滅菌医療機器の製造など、さまざまな業務に対応しています。また、ISO13485:2016の認証を取得し、QMS省令およびISO規格に基づいた管理体制を構築しています。

「医療機器を保管できる倉庫を探している」「医療機器製造業登録のある倉庫に物流を委託したい」「保管だけでなく検品・ラベル貼付や洗浄などもまとめて依頼したい」など、医療機器物流に関するお悩みがございましたら、ぜひ鈴与へご相談ください。
▶鈴与に相談する

お客さまの取扱製品や物量、保管条件、委託業務の範囲などをお伺いしたうえで、最適な物流体制をご提案いたします。
鈴与の医療機器物流サービスについて、取扱製品や受託作業内容、サービスの強み、医療機器製造業登録倉庫などを詳しく知りたい方は、以下の資料をご覧ください。
▶資料:医療機器物流サービス紹介


※参考:医療機器を流通させるまでに必要な業許可・ライセンス

・医療機器製造販売業
市場にある医療機器に対して最終的な責任を負う業者が取得するライセンス。医療機器の副作用情報、クレーム情報、 事故情報などを国内外か    ら積極的に収集し、市販後の製品について安全管理を行う。

・医療機器製造業
主に医療機器を製造する業者が取得するライセンス。製造には、包装、表示、保管行為も含まれるので、例えば、市場出荷前の製品について保管のみ行う場合や、輸入された医療機器に対して必要な邦文表示を行う場合でも、その行為は製造とみなされる。

・医療機器販売/貸与業
医療機器を販売・授与・貸与する際に必要なライセンス。

取り扱う医療機器の分類により、許可や届出など必要なライセンスが異なります。
以下のコラムもぜひご参照ください!
▶コラム:医療機器アウトソーシング先選定のポイント
▶コラム:医療機器を輸入する際に押さえておきたいポイントを解説!

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