2023.02.27

  • 医療機器物流

医療機器物流のアウトソーシング先選定のポイント 事例もご紹介します!

医療機器物流のイメージ画像

医療機器物流を3PL企業などに委託する・アウトソーシングする場合、どのような観点で委託先を比較・検討すればいいのでしょうか。
今回は、医療機器物流における注意点とアウトソーシング先選定のポイント、鈴与の医療機器物流の受託実績についてご紹介します。
▶資料:医療機器物流アウトソーシングの手引き

医療機器物流における注意点

医療機器の物流の特徴として、まず薬機法による規制があることがポイントとして挙げられます。

雑貨などの商品は規制もなく、どんな場所でも保管することができますが、市場に出荷される前の医療機器の保管(最終製品の保管)は、医療機器製造業登録を保有した倉庫でなければなりません。
医療機器製造業登録を取得するためには、資格要件を持った人員がいることが必要になり、行政への申請をしないと取得することができません。

また、医療機器は人体や健康に被害を及ぼす可能性がある製品なので、万が一製品に不具合があった場合には、対象となる製品を回収できるようにしなくてはいけません。
そのためにも、正確な在庫管理と、どの製品がどこに出荷されたのか、しっかりトレーサビリティが管理できることが必要です。

その他、医療機器物流の特徴については、以下のコラムよりご確認ください。
▶コラム:医療機器物流と3PLー医療機器物流の特徴とは?

医療機器物流のアウトソーシング先選定のポイント

では、医療機器物流を3PL企業・物流会社へ委託・アウトソーシングする場合には、どのような観点で選定・比較検討すればいいのでしょうか。今回は、3つのポイントをご紹介します。

(1)サービス提供範囲

まずは、どのような医療機器物流サービスを提供しているのかを確認し、抱えている課題を解決できるサービス・ソリューションを提供しているか、という観点で比較検討しましょう。医療機器物流を委託する先としては、3PL企業・物流会社、薬事コンサルなどさまざまで、各社が提供しているサービスも、薬事申請の代行、輸入品であれば海外からの輸入手配、国内倉庫に入庫されてからの保管・製造業務(添付文書の封入やラベル貼付作業、製品の動作確認作業からクリーンルーム内での包装・キット作業など)など多岐に渡ります。
どこからどこまでの範囲を対応してくれるのか、どこまで任せられるのか、求めているサービス内容に合致しているか、という点で検討する必要があります。

(2)実績・経験・品質

次のポイントとしては、委託先・アウトソーシング先が医療機器の取り扱い実績・経験をどれほど持っているか、品質管理が徹底されているか、という点が挙げられます。

医療機器製造業に関わる工程は、医療機器製造販売業者様のビジネスの根幹を支える重要な工程と言えます。
安心して医療機器の製造業務や物流業務を委託できるか判断するためにも、過去の実績や経験がどのくらいあるか(取り扱い経験のある医療機器の種類やクラス分類、取引社数など)を確認しておきましょう。

また、医療機器は人の身体に影響を及ぼす可能性があるものですので、どのように品質管理を行っているかの確認が重要です。
作業員教育や業務標準化がどこまで徹底されているのか、といった観点で確認すると良いでしょう。
品質管理における比較としては、「ISO13485認証」を取得しているかどうか、という点もポイントになります。

(3)管理システム

物流業務や在庫管理を委託する場合には、正確な在庫管理ができるか、という点も重要です。
医療機器においては、通常の在庫管理に加えて、製品のロットやシリアル情報、有効期限を管理し、トレーサビリティを担保する必要があります。
委託先の管理システムが、こうした細かな情報や製品のトレーサビリティを適切に管理できるか、を確認しておくことが必須となります。

鈴与の医療機器物流の課題解決事例

鈴与では、これまで70社以上の医療機器物流・製造業務の受託実績があり、クラスⅠ~Ⅳまでさまざまな医療機器を取り扱ってきました。
実際に、鈴与に医療機器物流・製造業務を委託いただいたお客さまの事例をご紹介します。

事例(1)
「鈴与が培ってきた医療機器物流の知見を活用し、より『安全で、高品質で、高い生産性』の物流インフラを実現 」

■取り扱い商材:手術準備キット、手術用手袋

■抱えていた課題
・物流サービスがお客様が望むようなレベルに達していない
・業務効率化ができず、倉庫作業従業員の残業が常態化

アウトソーシング後の効果:
・鈴与の現場力、課題解決力、継続的改善により、「安全」・「品質」・「生産性」を担保
・鈴与へマネジメント業務を委託したことで、繁忙期でも定時内で業務が完了、業務効率化を実現

事例(2)
「 貸出医療機器物流というビジネスモデルの構築。鈴与の協力のおかげで立ち上げることができました 」

■取り扱い商材: 生体内分解吸収性骨接合材

■抱えていた課題:
・医療機器の貸出、返却、洗浄の工程がある物流に関する知識・ノウハウがない
・誤出荷/誤配送を発生させない物流品質と作業の正確性

■アウトソーシング後の効果
・鈴与の実績・ノウハウをもとに、総合的なパートナーとして新たなビジネスモデル構築をサポート
・継続的な提案や改善により、高品質かつ効率的な物流を実現

鈴与はお客さまの物流パートナーとして、お客さまのビジネスを支える物流を構築しています。
医療機器物流に関して課題を抱えてる方やアウトソーシングを検討されている方は、ぜひ一度鈴与にお問い合わせください。

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