2021.06.21

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SDGsと物流業界 化粧品業界や物流業界のトレンドをご紹介!

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持続可能な社会を実現するために、物流業界ではどのような取り組みができるのでしょうか。今回は、物流業界、化粧品業界におけるSDGsについて取り上げます。
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SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標) とは

「SDGs」とはSustainable Development Goalsの略で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳します。2000年に国連のサミットで採択された「MDGs(Millennium Development Goals/ミレニアム開発目標)」が達成期限を迎えたことを受けて、MDGsに代わる新たな世界の目標として定められました。国連加盟国が2030年までの15年間で達成すべき世界共通の目標のことです。

「持続可能な開発目標」とは

では、持続可能/サステナブル(Sustainable)とはどんな意味でしょうか。sustain(持続する)とable(〜できる)を組み合わせた言葉です。
将来に渡って何かをし続けるということ、ここではすべての人が安心して暮らし続けられる環境が、将来に渡って続いていくことを指しています。
サステナブルという言葉は日本においては「環境に優しい」という意味合いで使われることが多いですが、ここでのサステナブルという言葉は非常に多岐にわたる意味を持っています。

17の目標と169のターゲット

SDGsには、17の目標が設定されています。人権、経済、社会、地球環境など、さまざまな分野にまたがった課題が17に分類されています。また各目標には細かいターゲットが設定されており、より具体な目標や数値目標等が示されています。貧困や飢餓、健康の問題から、ジェンダー格差、働きがい、まちづくり、気候変動や環境保護に至るまで、世界が抱える様々な課題を包括的に挙げています。

SDGsの17の目標

SDGs達成度最新ランキングー日本は第何位?

2024年6月17日、持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)から、SDGsの達成度を調査したレポート「持続可能な開発報告書(Sustainable Development Report)」の2024年度版が公表されました。日本は167カ国中18位でした。

日本の目標達成度

日本が17の目標のうち達成されていると評価されたのは、「目標9: 産業と技術革新の基盤をつくろう」のみ。そのほかの目標は未達成となっており、「目標5:ジェンダー平等を実現しよう」「目標12:つくる責任つかう責任」「目標13: 気候変動に具体的な対策を」「目標14: 海の豊かさを守ろう」「目標15: 陸の豊かさを守ろう」5つに関しては、4段階の評価でもっとも低い達成度と評価されています。

化粧品業界とSDGs

ここからは化粧品業界におけるSDGsについて取り上げていきます。現在、日本の化粧品業界では、パッケージのリサイクルや再利用化等を行い、天然資源の管理や有害廃棄物・汚染物処理の改善に向けた活動に多くの企業が取り組んでいます。
また比較的女性が多く働いている業界ということから、女性の社会進出サポートやジェンダー平等の取り組みを行っている企業も多くあります。

エシカルコスメ

SDGsという言葉が今よりも知られる前から、化粧品業界では「オーガニックコスメ」と呼ばれる、自然由来もしくは植物性成分を使い、環境に優しい、動物実験を行わないという特徴を持った化粧品があります。そして、少し前からオーガニックコスメの特徴に加え、環境や人権に対して十分に配慮された化粧品である「エシカルコスメ」という言葉も出てきました。エシカルとは、直訳すると「倫理的な」という意味です。適正な価格で継続的に取引された原料や製品を使っている、リサイクル素材を利用している、資源保護などに関する認証がある、また売上金の一部が寄付につながるという点が、エシカルコスメの特徴になります。

物流業界とSDGs

物流業界全体におけるSDGsの取り組みとしては、次のようなものが挙げられます。
・二酸化炭素排出量削減など環境負荷の低減を実現するために、共同配送やモーダルシフトへの転換
・車両そのものを環境への負荷が少ない車両への導入
・環境負荷のより少ない梱包資材の使用する、また資材の再使用やリサイクルを実施
・資源の保護及び廃棄物の削減のため、作業におけるペーパーレスの推進
・倉庫の広い屋根を利用したソーラーパネルの設置 (再生可能エネルギーの利用) など

私たち鈴与もグループ全体の取り組みとして、共同配送サービスやモーダルシフト輸送などの環境への負荷が少ない輸送サービスの提供、ペーパーレス化や、ホワイト物流推進運動(※)への賛同を行っております。また、物流という枠を超えた活動としては、耕作放棄地となっていた棚田復元による環境保全に取り組みも行っています。
※ホワイト物流推進運動とは、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に役立つことを目的とした運動。現在、日本全国1,200社以上が賛同。

鈴与のSDGsに関する取り組み、環境への負荷の少ないフェリー輸送サービスや食品の共同配送サービスについては以下をご参照ください。
▶鈴与の環境配慮輸送
▶フェリー輸送サービス
▶食品配送サービス

持続可能な物流を実現することは、2024年問題への対策にもなります。2024年問題に関連する資料、コラムも併せてご覧ください!
▶資料:2024年問題の検討状況について
▶コラム:2024年問題に対する鈴与のソリューション

SDGsの今後の展望

近年、「売上高や利益」といった実績を重視した投資方法ではなく、「環境・社会・企業統治」といった観点を重視した投資方法(ESG投資)の考えを重視した投資家が増えてきていることもあり、企業活動においてSDGsへの取り組みは必須のものになってきています。
また、SDGsが自治体や企業の活動だけではなく、個人の活動にも広がっていることから、新規市場開拓や事業機会創出のチャンスにも繋がっています。環境省の資料によると、SDGs によってもたらされる市場機会の価値は年間 12 兆ドルになるそうです。

私たち鈴与も物流という切り口から、サプライチェーンの効率化を推進し過剰在庫の削減、そして過剰在庫から発生する廃棄処分を無くしていくことや、共同配送サービスやモーダルシフト輸送など環境負荷が少ないサービスなど、お客さまのSDGsへの取り組みを支援できるようなサービスを提供していきます。
また、拠点の見直しや配送の見直しなど物流を最適化することは、コストの削減だけでなく環境負荷の軽減にもつながります。
ぜひこの機会に物流を見直しませんか?お気軽にお問い合わせください。

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