2023.06.09

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ECに必要なカートシステムとは?種類や選定のポイントをご紹介します!

EC・通販のイメージ画像

EC・通販事業を行う中で、ECサイトの構築やカートシステムの見直しを検討される機会もあると思いますが、カートシステムの種類や機能などが分からない担当者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、カートシステムの種類、基本的な機能、選定のポイント、鈴与WMS(倉庫管理システム)とのデータ連携についてご紹介します。
▶資料:フルフィルメントアウトソーシングにおける5つのポイント

カートシステムとは?

カートシステムとは、顧客がEC・通販サイトで商品を購入できるようにするための仕組みのことです。
具体的には、EC・通販サイト上で商品を検索し、買い物カートに入れ、購入手続きを行い、決済が完了するまでの一連の流れを行うシステムを指します。カートシステムの主な機能として、カート機能、決済機能、受注管理機能、顧客管理機能、商品管理機能、販促管理機能などがあります。

カートシステムは大きく5種類に分けられます。

(1)フルスクラッチ型

既成のECカートを使用せず、独自にカートシステムをゼロから設計し、開発を行うシステムです。自由度が高く、カスタムが自在であるので自社の販売方法やサイト運用に合わせて開発ができる一方、開発に多くの費用と時間がかかります。稼働後にかかるメンテナンスやアップデートなどの保守費用と人材の確保が必要なため、事業規模が大きい企業向きと言えます。

(2)パッケージ型

EC・通販サイトに必要な主要機能を備えたパッケージソフトを、自社サイトに組み込むことで利用するシステムです。フルスクラッチ型よりも導入費用は抑えられますが、後述するオープンソース型やASP型よりも高額となります。比較的事業規模が大きく、自由度や独自性の高いサイトを構築したい企業向きです。

(3)オープンソース型

WEB上に無料で公開されているソースコードをもとに、自社でゼロからカートシステムを構築するシステムです。ライセンス料金などが不要なため、コストを抑えやすく、カスタマイズも自由に行うことができます。一方で、ソースコードの知識や技術を持った人材の確保が必要なうえ、公開されているソースコードを使用するので、しっかりとセキュリティ対策を行う必要があります。

(4)ASP型

クラウド上に用意された開発済みのサービスを利用することができるシステムです。サーバーを自社で用意する必要がないので構築期間が短く済みます。また、初期費用・月額費無料で利用できるASPカートもあるため、比較的簡単にサイトをオープンすることができます。一方で、あくまでも提供された枠組みの中でサイトを構築する必要があるため、カスタマイズ性が乏しいというデメリットもあります。初めてEC・通販サイトを立ち上げる企業、手軽に立ち上げたい企業に向いているシステムと言えます。

(5)クラウド型

ASP型と同じく、クラウド上に用意された開発済みのサービスを利用することができるシステムです。クラウド上で、機能の追加やアップデートが自動で行われるため、フルスクラッチ型やパッケージ型と比べて定期的に発生するシステム保守や改修費用が安価で済みます。ASP型との違いは拡張性やカスタマイズ性に富んでいる点です。フルスクラッチ型やパッケージ型ほど、費用や構築労力はかけずに、独自性のあるEC・通販サイトを構築したい場合に最適です。

カートシステムの種類別に費用や機能をまとめた表

自社サイトとモールの違いとは?

皆さん、「モール」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。モールとは、「Amazon」、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」などのような、複数の通販事業者が出品・出店しているショッピングモール型のEC・通販サイトのことを言います。自社サイトは、自社でカートシステムを導入してサイト構築をして運用していきますが、モールはモール側のシステムを使って決済や受注管理などを行えるため、自社でゼロからシステムを構築する必要がありません。

モールは集客力があるため、ユーザーからの信頼を得やすく、すぐに集客を見込みやすいこと、また、既存のプラットフォームを使用するため初心者でも始めやすいことなどがメリットとして挙げられます。一方、デメリットとしては、出店料や手数料がかかること、競合他社との価格競争が起きやすいことなどが挙げられます。メリットとデメリット双方を考えながら、自社のビジネスに合わせて利用の有無を検討することが重要です。

カートシステム選定のポイント

カートシステムにはさまざまな種類や機能があることがお分かりいただけたと思いますが、導入時にはどのようなポイントで選定すれば良いか、また、利用時の注意点をご紹介します。

(1)目標とする事業規模

まず考えるのは今後目標とする事業規模です。例えば、今後事業規模の拡大を見込んでいる場合、EC・通販サイトでも独自のサービスを提供するために機能を追加させたい場面が出てくるかもしれません。また、サイト訪問者が増えた場合には、サーバーやセキュリティ強化、デザイン面における他社との差別化も必要になります。費用をかけてカスタマイズの自由度が高いシステムを選択するのか、まずは費用を抑えて運用開始するのか、事業規模に合わせて判断することが大切です。

(2)自社の商材・販売戦略

EC・通販サイトで取り扱う商材や販売方法に合った機能が備わっているかも重要なポイントです。例えば「100アイテムまでしか商品登録ができない」、「定期販売には対応できない」、「スマートフォンで商品を購入する仕様に対応できない」など、システムにより商品登録や販売方法が制限される場合があります。集約したい顧客のターゲティングを明確に定め、自社商材の特徴を把握したうえで、システムを選定しましょう。

(3)自社担当者のノウハウ・リソース

EC・通販サイトを運営していくうえで必要な知識や技術を自社でどの程度準備できるかも事前にシミュレーションしておくことが大切です。集客を増やすための施策として、広告出稿やSEO対策などがありますが、ノウハウがない状態では効果的な施策の実施は難しいかもしれません。不安がある場合は、モールの活用やコンサルティング業者への委託など、対応策を考えておきましょう。

鈴与WMS(倉庫管理システム)⇔Shopifyのデータ連携

鈴与WMS (=Cargo Master) は、世界175カ国、170万以上の店舗に利用されているASP型のECカート「Shopify」とAPIを活用したデータ連携が可能です。注文情報や送り状番号のデータ連携が自動化され、効率的なサイト運営と、システム連携の開発費の削減、立ち上げ期間の短縮が実現できます。

対象機能

・商品マスタの取得 ShopifyからCargo Masterへ、更新された商品マスタの連携
・注文情報の取得  ShopifyからCargo Masterへ、注文情報の連携
・注文情報の更新  Cargo MasterからShopifyへ、注文情報の更新
・配送情報の更新  Cargo MasterからShopifyへ、配送情報の連携

鈴与では、お客さまの物流課題に合わせたソリューションをご提供しています。鈴与のEC・通販物流サービスや倉庫管理システムに興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください!
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