2023.09.22
- 医療機器物流
医療機器における滅菌とは?滅菌法や一次包装について解説します
医療機器に必要な滅菌についてご存知でしょうか。医療現場ではさまざまな医療機器が手術や検査、その他処置などに使用されていますが、直接人体に触れるため、目的や用途に応じた適切な管理が必要になってきます。
今回は、改めて滅菌の定義や滅菌が必要な医療機器、滅菌方法の種類などについて解説します!
医療機器における滅菌とは?
医療機関で使用される医療機器は、その製品を使う患者の安全性を確保して、消毒や滅菌といった衛生管理下で使用されなければなりません。
当該機器を使用する時に起こり得る微生物感染のリスクを最小限にするために、微生物を限りなくゼロに近づける必要不可欠な工程が滅菌です。
滅菌とは被滅菌物の中の全ての微生物を殺滅又は除去することと定義されています。日本薬局方では微生物の生存する確率が 100万分の1以下になることを滅菌保証の条件としており、滅菌して出荷される医療機器は「滅菌医療機器」と呼ばれています。
滅菌が必要な医療機器とは?
医療機器の処理方法は感染リスクの程度に応じて3つのカテゴリーに分類され、人体における無菌の組織や血管に接触するような、感染リスクが高い「クリティカル」に分類される機器は滅菌対象となります。
具体的にインプラント、手術用器具、注射器が挙げられますが、縫合針、縫合糸などディスポーザブルで使用するものも含まれます。 これらの機器を再使用するには基本的に滅菌処理が必要ですが、滅菌前の十分な洗浄も併せて行う必要があります。
医療機器における滅菌法の種類
医療機器で用いられる主な最終滅菌法は、加熱法、照射法、ガス法の3つです。この3つの滅菌法は、薬機法にも規定され、国際規格(ISO)および日本工業規格(JIS)があります。
加熱法には湿熱滅菌や高圧蒸気滅菌、照射法にはガンマ線と電子線が、ガス法にはエチレンオキサイド(酸化エチレン)ガスが主に用いられます。 なお、医療機器は薬機法に基づき、滅菌バリデーションを実施し滅菌保証が必要となります。
滅菌前に必要な工程:鈴与の一次包装サービス
最終段階で滅菌された医療機器は使用時点まで無菌性を保持できていれば、中に菌がおらず、外からも菌が入らないため、滅菌状態は維持できていると考えられます。よって、滅菌製品を入れる包装材料は、滅菌が可能で、無菌性を保つことができ、経時的な劣化にも耐えられるものを採用しなければなりません。
また、医療従事者の開封作業が効率的であることも包装材料選定時の重要なポイントとなります。 包装資材の開封後は菌が混入する恐れがありますので、使用する量に応じた小分け・包装する仕様が必要です。
鈴与では全国5カ所の拠点にて医療機器製造業の登録をしており、包装、法定表示ラベル貼付、取扱説明書の封入作業などさまざまな製造作業を受託しています。
大黒センターはEOG滅菌施設との一体型センターとなっており、クリーンルームを設置しておりますので、クリーンルーム内製造作業・EOG滅菌が同一建物内でご提供可能なことが特徴です。当センターでは滅菌医療機器の受入検査、滅菌前洗浄、組立、法定表示ラベル貼付、包装作業の受託、資材のご提案、各種バリデーションの実施が可能です。
ISO13485:2016認証を取得しており、厳格なQMS管理体制の下、製品の品質・有効性・安全性を高いレベルで確保し、経験豊富なスタッフが高品質なオペレーションを実現します。
拠点紹介:メディカルロジスティクス業務部/大黒センター
所在地:神奈川県横浜市鶴見区
特徴:
▶全国・首都圏への配送と輸出入製品のお取り扱いに最適な立地
▶製造~滅菌の横持ちコスト削減
▶市場出荷までのリードタイム短縮
▶設備投資の削減
鈴与では全国7カ所に医療機器センターの拠点を持ち、医療機器製造業者+物流業者として、医療機器の検品・ラベル貼付・包装といった製造作業から、製品の保管、ディーラーや医療機関などのユーザーへの出荷・配送、といった物流サービスをご提供しております。
現在の委託先に課題を抱えている方、新たに事業を始めようとしている方はぜひ一度鈴与にご相談ください!
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