2025.06.26
- 3PLソリューション
- 3PL基礎知識
物流波動とは?人手不足や課題への対応策を解説します!

物流業界における人材の確保が難しくなる中で、通販モールの定期的なセールや年末商戦による出荷量の増加など、「物流波動」への対応に課題を抱える企業が増えています。
このような物流波動への対応には、計画的な準備と、柔軟な人員確保が必要です。また、人材リソースや物流ノウハウが豊富な3PL企業に物流業務をアウトソーシングすることも選択肢として挙げられます。今回は物流波動とその対応策についてご紹介します。
▶資料:物流アウトソーシングの手引き
物流波動とは?
物流波動とは、セールなどのキャンペーンや季節要因などで上下する物量の波のことを言います。物量の変化が大きい場合に物流波動が大きいという表現をします。
例えば、物量が増加するパターンとしては、お中元や年末年始のギフト需要、ECモールのセール期間中の注文増加、季節による需要増加が挙げられます。
物流波動の影響とは?
物量が増加する時期に備えず、通常時と同じ人員やスペースで運用してしまうと、人手不足により大幅な遅延が発生したり、作業者の負担が増えることで業務の質が下がり誤出荷のリスクが高まったりする可能性が考えられます。また、スペースが不足することで保管や仕分け作業が滞り、倉庫内の混乱や作業効率の低下にもつながります。反対に、物量が増える時期に合わせた人員やスペースの運用とすると余計なコストがかかってしまいます。
災害や疫病などは予測することが難しいですが、季節要因やセールなどによる物流波動は予測できるケースも多いため、変動を見越した体制づくりが必要になります。
物流波動の対応策
物流波動を乗り越えるには、事前の準備と柔軟な対応が必要です。
(1) 需要予測
過去の販売実績やキャンペーン実施時期、経済情勢などのデータを活用し物量を予測します。特にEC業界や季節商材を扱う業種では、毎年同じ時期に波動が発生する傾向があるため、一定のパターンを読み取ることが可能です。
また、販売部門やマーケティング部門と連携し、プロモーション施策の予定を事前に共有することで、物量変動を早期に察知し、余裕を持った人員・スペースの手配が可能になります。
(2)WMSや自動化設備の導入
物量が急増するタイミングでは、手作業による運用では対応に限界が生じがちです。こうした課題を解決する手段として、WMS(倉庫管理システム)の導入が有効です。
WMSは入出庫管理、在庫管理、作業進捗の可視化などを可能にし、波動時にも正確かつ効率的なオペレーションを支援します。
また、機械の導入により梱包作業などの一部を自動化することで、人手不足のリスク軽減にもつながります。
(3) 物流のアウトソーシング
自社内で波動に合わせて人員やスペースを増減させるのは、余分なコストが発生するリスクや思うように人員を確保できなかった際に販売機会を喪失してしまうリスクがあります。物流業務に従事する作業人員や、商品を保管するスペースを固定で持っておく必要があり、物量が少なくなった場合、すぐに人員を削減したり、スペースを縮小したりすることはできません。
一方で、物流専門業者(3PL業者)は物流に関する多くのノウハウを持っており、人員の手配にも柔軟に対応できるため、物流業務をアウトソーシングすることで物量が増加した際にも柔軟に対応できます。また、コア業務に注力することが可能です。さらに、物流費が変動費化することにより、物流コスト削減につなげることができます。
物流アウトソーシング開始までのステップをご説明したコラムもございますので併せてご覧ください。
▶コラム:物流アウトソーシング開始までの6つのステップをご紹介します!
鈴与の3PLサービスの4つの強み
(1) 拠点ネットワークを活かした人の手配
鈴与は同一倉庫内で複数のお客さまの物流業務を請け負っており、お客さまの物流波動に合わせた作業スタッフの適切な配置や倉庫スペースの柔軟な拡張により、販売機会を逃さない出荷体制を実現します。
また、全国約140拠点のセンターを運営しており、特に神奈川や埼玉、静岡エリアには近隣に複数の拠点を構えているため、近隣拠点とのネットワークを活用して物量増加にも迅速かつ柔軟に対応できる体制を整えています。
▶拠点一覧
(2)高品質な物流サービスを提供
鈴与の全国の物流センターでは、作業手順書やマニュアルを作成し、作業スタッフへの教育を徹底することで高品質な物流サービスを提供しています。
物流センター内では、帽子の色によって社員やパート、派遣作業者の区別をし、検品作業をはじめとする品質管理の要となる作業は経験豊富な作業者が担当することを徹底することで、物量が急激に増えるなど物流波動が生じても、品質を落とさない体制を構築しています。
また、お客さまの商品をお預かりする上では何よりも安全を重視し、通路の確保、パレットやハンドリフト定置化など、事故が起きないような現場を構築しています。
(3) 継続的な改善提案を実施
鈴与はお客さまの物流パートナーとして継続的に改善提案・現場改善を行っています。
物流センターの運営に積極的に先端技術を取り入れており、効率的な物流現場を構築するため、お客さまの物流に最適な自動梱包機やAGV(自動搬送機)といった機械を活用したご提案も行っています。
鈴与はこれまで1,000社以上のお客さまと取引実績があり、取引社数は年々増加しています。さまざまな倉庫運営経験を活かし、お客さまを物流面から長期的にサポートします。
(4) 入荷~保管~流通加工~出荷までワンストップで対応
入出荷作業や保管だけでなく、流通加工作業や製造作業まで一貫して対応しています。医療機器や化粧品の製造業ライセンスを保有した倉庫もありますので、検品やラベル貼付などの製造作業も同一倉庫で対応可能です。流通加工のみ別の会社に委託する必要がないため、無駄な横持ちコストが発生しません。
また、ECで必要とされるラッピングや同梱物の封入といった作業にも柔軟に対応しています。
鈴与は豊富な物流センター運営実績と拠点ネットワークを活かし、お客さまを物流面からサポートします。
人手不足や物量の増加への対応など、物流に課題を感じている方はお気軽にご相談ください。
▶鈴与に相談する
鈴与の3PLサービス・ソリューション・強みについては以下のページでご紹介しています。
▶3PLサービス一覧
▶3PLソリューション
▶3PLサービスの強み
関連リンク


お問い合わせはこちら
Contact Us
関連記事
-
2023.09.21
3PL (サードパーティー・ロジスティクス)とは?定義やメリットを解説します
3PLは物流機能を第三者企業にアウトソーシングする業務形態であり、本業に専念したいというさまざまな企業で導入されています。今回は3PLの定義や3PLを導入するメ...
- 3PLソリューション
- 3PL基礎知識
-
2024.03.06
3PLサービスの強みをご紹介 物流の課題解決は鈴与へ
鈴与は調達から販売までの物流全体を把握し、お客さまのパートナーとして物流戦略を提案しています。今回は鈴与の3PLサービスの強みをご説明します。
- 3PLソリューション
-
2023.11.01
物流アウトソーシング開始までの6つのステップをご紹介します!
物流アウトソーシングを検討するタイミングや、どのような流れで物流会社に相談すればいか分からず、物流アウトソーシングのイメージが掴めないという方もいらっ...
- 3PLソリューション
- 3PL基礎知識